ヒルが好きになった日 ウイリアムズFW18
'96年F1最終戦・日本GPでワールドチャンピオンが決定した。
それまでデイモン・ヒルは、当時の最強チーム・ウイリアムズに在籍してはいたが“華やかさ”や“力強さ”を感じなかった。
むしろ単純スピンしたり、アッサリ首位を明け渡したりと、TVを見ていて「なんで~ッ!?」と叫ばずにはいられない場面を多く作ったように思える。
'95年、豪雨で2ヒート制になった日本GPでは“トップで走っていながらも実質2位”のシューマイケルと“シューの後ろにいながらも実質トップ”のヒル―2人の対決は面白かった。
いつ自滅してもおかしくない状況で、タイム差を守り切り優勝したヒルをチョッピリ見直したのだった。
アオシマ1/64ミニカー、ウイリアムズFW18/ルノーはヒルがチャンピオンを獲得したマシン。
タバコ屋がメインスポンサーながら、ダミーロゴが入っているので“間延び”感は無い。
ただ、フロントウイングの吊り下げ支柱が余りにも太すぎる。これでは支柱間に空気が通らないではないか。なんとかならかったものか。場所が場所だけに目立ちすぎる。
優勝でチャンピオンを決定したヒル。ガッツポーズでチェッカーを受けた
'90年代後半、シューマッハやハッキネンはレース終了後の表彰式やインタビュー等の“行事”が終わると、ピットウォールに上りスタンドの観客に向かって“勝利報告”をしてくれた。
それが楽しみで観客はレースのリババル映像を見ながら2時間近く待っていたのだった。
ヒルもまたトロフィーを持って優勝&チャンピオン決定報告をしてくれた。
前2者と違っていたのは―
「奥ゆかしい英国人・ヒル」のイメージがあったが、支えてくれた嫁はんを抱き寄せてキスした時には目頭が熱くなった。
それとともにD・ヒルという人間が好きになった瞬間でもある。

