日本経済の現状を分析した「対日経済審査報告書」なるものが、
経済協力開発機構(OECD)によって発表されたのだそうです。
相対的貧困層の割合は、いわゆる先進国では2番目で、
「不平等の度合いが増している」と指摘されています。
格差拡大は、所得が低い世帯の子どもたちの教育水準低下など、
さまざまな弊害を招く恐れがあるとの懸念も表明したといいます。
厚生労働省の「2004年国民生活基礎調査」によると、
日本の世帯の年間平均所得は、579万7000円でした。
しかし、ここには年収が300万円以下というひとも、
また逆に、数千万円というひとも含まれているので、
決して「平均的世帯」を示す数字だとはいえないのです。
年収が300万円のひとが10人いても、
年収が3000万円のひとが1人いれば、
その平均は約550万円になってしまうわけです。
個人や家庭間に経済格差が生じるのは当然のことです。
問題は、それが能力や仕事量に比例しないことです。
現代社会は、この場で再三再四述べてきましたが、
強者による弱者からの搾取によって成立しています。
表向きには「豊かな暮らし」と「共存」を目標に掲げながら、
その実情は、常に何らかの競争を強いているのです。
そして、OECDが懸念しているという教育水準低下は、
所得が低い世帯の子どもたちに限られたことではありません。
また、経済格差拡大によって教育水準が低下するのではなく、
教育水準低下によって経済格差が拡大してしまうのです。
慣れ合いではなく、真剣に考えるべきときではないでしょうか。
by スグル