体格とは不釣り合いな大きいランドセルを背負い、
甲高い声を上げながら、集団になって、
小学生の子どもたちが下校していきます。
その姿の、何といたいけなことでしょう。
ほほえましい光景に、心が和むと同時に、
初めてランドセルを手にした日のことを思い出します。
まばゆいばかり、紺色に輝くランドセルで、
いまは亡き祖父が、入学のお祝いに買ってくれたものでした。
私は、あまりの嬉しさに狂喜乱舞し、
食事をするときも、お手洗いに行くときも、
ずっと背負ったまま、下ろそうとはしませんでした。
ところで、私が小学生だったころは、
ほとんどの男の子が黒いランドセルを持たされ、
ほとんどの女の子が赤いランドセルを持たされました。
そして、それが「普通」とされていたのです。
「黒や青が男の子の色で、赤や桃が女の子の色」
そう思われてきたわけですが、いったいなぜでしょうか。
どなたかに教えていただきたいところですが、
その理由を説明することなど、誰にもできません。
なぜなら、元より何の理由もないからです。
「男」だから…
「女」だから…
私たちは、日常生活において、知らず知らずのうちに、
根拠のない「性」による束縛にさいなまれているのです。
by スグル