アルセーヌ・ルパンといえば、
モーリス・ルブランが書いた推理小説シリーズの主人公で、
神出鬼没の怪盗というイメージが強いと思いますが、
シリーズの後半では、冒険家や刑事にもなっています。
さらには、『バーネット探偵社』では、
ジム・バーネットという名前で探偵としても活躍しているのです。
とはいうものの、もともとは大泥棒だったわけですので、
探偵になっても、依頼主や悪人から金をくすねることは忘れませんが。
いやはや、今回でミステリクイズ第7弾ですか。
〈難易度 ★★☆☆☆〉
検屍報告書によると、
U夫人は2日前に棒状のもので殴られて死亡したらしい。
隠居生活を送っていた夫人の死体は、
丘の上にある荒れ果てた屋敷のキッチンで発見された。
「実は、昨日の午前4時に、
「夫人が殺されているという匿名の電話があったんです」
保安官はQ探偵に打ち明けた。
「情けない話ですが、またイタズラ電話だと思い込んでしまったので、
「今日の午後まで確認することさえしなかったんです」
ひとり暮らしで家に閉じこもりきりだったU夫人には、
ばかげた噂が数え切れないほど流れていて、
死んでいるという偽情報が流れたことも何度となくあった。
保安官は探偵を玄関先に案内した。
「毎日の牛乳配達と新聞配達を別にすれば、
「定期的に丘を登って夫人の家を訪ねていたのは、
「週に一度商品を届けにくる雑貨屋の少年とD医師だけでした。
「ふたりとも明日来る予定になっていました」
屋敷に通じる私道は草が伸び放題で、とても車が通れる状態ではなく、
ここまでは徒歩で登って配達するしかなかった。
探偵は傾いたポーチにあるロッキングチェアに腰を下ろした。
ポーチの床には、届けられたままの2日分の新聞だけが置かれていた。
「近くに住んでいるW夫人によると、
「U夫人が殺された日の早朝、屋敷の前を車で通りがかったとき、
「ポーチに牛乳瓶を取りに出てきた夫人を見たそうです」
そこで保安官はことばを切った。
「実は、U夫人は何万ドルも隠し持っているというもっぱらの噂でした。
「でも、金は愚か、手がかりすら何も発見できていません」
「匿名の電話という手がかりがあるじゃないか」
Q探偵は保安官にいった。
「犯人は保安官がすぐに調べにくると思ったんだろう」
さて、いったい犯人は誰だろうか。
名探偵のみなさん、いかがでしょう。
見事に謎を解いてください。
by スグル