先日、フルシチョフ自身が語ったとされるジョークを紹介しました。
そのとき、彼は有能な政治家であった半面、たいへんな激情家で、
国連総会で机を靴で叩いて怒ったこともあると書きました。
今日は、それにまつわるお話を紹介しましょう。
さかのぼること約46年ほど前のことです。
1960年9月 ニューヨークの国連本部で、
イギリスのマクミラン首相が演説したときのこと。
彼が演説している最中に、フルシチョフが履いていた靴を脱いで、
それで机をガンガン叩き、妨害するという挙に出たのです。
マクミランは、イギリス人の誇る伝統的国民性を発揮し、
落ち着きはらって、少しも取り乱すことなくいいました。
「あのロシア語を通訳していただけますかな……お差支えなければ」
いやはや、上には上がいるものです。
ここまで見事に切り返すのは、そう簡単なことではありません。
政治家は、窮地から脱するためだけではなく、
民衆の気持ちを引きつけたり、政敵を攻撃したりするのに、
ジョークがいかに有効な手段であるかを
知っていなければならないといいます。
上記は、見事に成功した例といえるでしょう。
政治家に限らず、一般の人々にとっても、
ジョークはひとつのスキルになるでしょう。
ウィットに富んだ受け答えを、絶妙のタイミングでしたときには、
その知性と寛大さ、さらには人格までに賞賛の声があがるからです。
ジョークを使いこなすには、まず多くを知ること。
あとは、ほんの少し工夫するだけです。
たとえば…
国連本部を東京本社に、マクミランを大阪支社長に、
フルシチョフを名古屋支社長に、ロシア語を名古屋弁に。
これで、日常のひとコマに。
by スグル