昨年鑑賞した映画のプライベートなベスト10です。

洋画
1 ヒューゴの不思議な発明
2 ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
3 007 スカイフォール
4 ポエトリー アグネスの詩
5 最強のふたり
6 少年と自転車
7 ダークナイト ライジング
8 ブラック・ブレッド
9 ファミリーツリー
10 プロメテウス

邦画
1 わが母の記
2 桐島、部活やめるってよ
3 ヒミズ
4 かぞくのくに
5 北のカナリアたち
6 鍵泥棒のメソッド
7 ふがいない僕は空を見た
8 希望の国
9 のぼうの城
10 あなたへ

 カウントダウン・ムービー第4作(今年最後の鑑賞作品)。

 中学か高校かは忘れたが国語の教科書に収録されていた。銀器を盗んだジャン・バルジャンが司教の心に触れ人生を修正する決意を抱く場面である。が、これはこの大河的物語のほんの一部分にすぎない。

 犯罪者としてのジャン・バルジャンを執拗に追い詰める警官ジャヴェールは「逃亡者」のジェラード警部を思わせる。

 全編、セリフがほとんど歌になっている。海中のシーンからスタートしてダイナミックなカメラワークによる場面転換が映画ならではの感興で迫る。

 物語のクライマックスは学生たちの蜂起する革命シーンだが、これは不発に終わってしまう。とすると、ラストで高らかに歌い上げられる新しい明日への希望は、死者たちの夢物語に過ぎないことになる。

 革命闘争で一人生き残ったマリウスが、裕福な祖父のもとに帰り、幸せなブルジョワ家庭を築くかに見えるのも気になった。

 カウントダウン・ムービー第3作(最後から2番目)。

 アメリカの歴史秘話が封印を解かれて映画化された。ベン・アフレックの監督・主演作品。

 CIAの人質救出のプロが、イラクで起こったアメリカ大使館人質事件で、カナダ大使私邸に逃げ込んだ6名の脱出作戦を実行する。

 奇想天外の作戦は一種のギャンブルでもある。架空のSF映画「アルゴ」のロケハン・スタッフになりすまして脱出を図るという珍案は、電話で話した息子がその時テレビで見ていた映画「最後の猿の惑星」からひらめいたアイデアである。

 この映画の特殊メイクアーチスト、ジョン・チェンバースが作戦に加担することになる。脱出までのサスペンスも見所だが、映画ファンにも見逃せない。