今年一番の話題作であることは間違いない沢口エリカ主演作。極彩色のファッション映画だ。

 時代のアイコンのような全身整形美女の堕ち方が描かれる。最先端医療機関が裏で臓器売買にもかかわっているらしく、こちらの告発型ミステリーで見せることも可能だった。が、本作は主演の沢尻を見せるヒロイン映画に徹している。

 監督の蜷川実花は写真家なので、一枚の写真にストーリーを語らせることは得意でも、映画になると言葉に頼っている。
 画はひたすら華やかに暴走し、物語の深部は大森南朋のセリフに凝縮されていて、歯の浮いたような美文調の台詞は劇中でも「詩人」と冷やかされているほどだ。

 これで終わりかと思ったらその後が長く、堕ちるところまで堕ちたその醜態をさらす終景にもいささかのみじめさはなく、あくまでスターとして君臨している様に女優沢尻エリカの実像が重なるようであった。

 アイコンと言っても彼女を崇めているのはひたすら女子高生で、そのガーリートークがうるさい。元祖ガーリーのソフィア・コッポラとはやや趣味の違う映画になっている。


 ウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズ主演のSFアクション・コメディ・シリーズ最新作。

 これが期待以上でなかなか良い。前2作ももちろん面白いかったのだが、後に残る良さが感じられたのは初のことである。

 今回はタイムスリップしてのお話となる。過去に戻るのはウィル・スミスの方で、戻った先には若き頃の相棒がいる。このトミー・リー・ジョーンズの若き日をジョシュ・ブローリンが演じて、いわば2人一役なのだが、話のウェイトはむしろ過去にあり、トミー・リーの方が脇に回っている。

 二人の年齢差は約20歳、とはいえ実年齢44歳のジョシュが20代後半を演じるのだから一目見たウィル・スミスが「老けて見える」というセリフが、そのままギャグになる。

 過去では二人の出会いにまつわる秘話が紹介され、ホロリとなってしまう。

 週末に久々に演劇を鑑賞しました。劇団扉座の「つか版・忠臣蔵」です。「つか」というのは「つかこうへい」で彼の原作によるものです。

 扉座主宰の劇作家で演出も手掛ける横内謙介はつか演劇に魅せられてこの道に入ったそうです。

 今回はすみだパークスタジオ倉と厚木市民会館の2会場で公演され、前者には「スカイツリー編」とサブタイトルが付いています。
 会場までのアプローチはそのスカイツリーを見上げながらで、今お江戸の話題を独占するのはスカイツリーと忠臣蔵という独特のロジックで、地味な三面記事ネタを感動の主従忠義のストーリーへと仕立て上げていく破天荒なストーリーがさく裂します。  

 地元振興の意気込みが感じられる舞台です。今週末24日まで。