こちらのブログが初めての方、ご訪問いただきありがとうございます!
「映画のタイトル+解説(感想)」で検索してくださってこちらにいらっしゃった方には大変申し訳ないんですが、できれば第1回目の記事をご覧いただいて、私の自己紹介と本ブログの趣旨をご理解いただければと思います。
それでは「女と男の観覧車」批評いってみよー!!!!
[あらすじ]
・ウッディ・アレン監督がケイト・ウィンスレットを主役に迎え、1950年代ニューヨークのコニーアイランドを舞台に、ひと夏の恋に溺れていくひとりの女性の姿を描いたドラマ。コニーアイランドの遊園地内にあるレストランで働いている元女優のジニーは、再婚同士で結ばれた回転木馬操縦係の夫・ハンプティと、ジニーの連れ子である息子のリッチーと3人で、観覧車の見える安い部屋で暮らしている。
・しかし、ハンプティとの平凡な毎日に失望しているジニーは夫に隠れて、海岸で監視員のアルバイトをしながら劇作家を目指している若い男ミッキーと不倫していた。ミッキーとの未来に夢を見ていたジニーだったが、ギャングと駆け落ちして音信不通になっていたハンプティの娘キャロライナの出現により、すべてが大きく狂い出していく。
・ウィンスレットが主人公のジニーを演じるほか、ミッキー役を歌手で俳優のジャスティン・ティンバーレイク、ハンプティ役をジム・ベルーシ、キャロライナ役をジュノー・テンプルがそれぞれ演じる。
[スタッフとキャスト]
監督はウディ・アレンさん
今年でもう83歳!? 時が流れるのは早いですなぁ、、、
英語表記ではWoody Allenなので、正しくはウッディ・アレンなんですけども、日本人の英語力の拙さを隠れ蓑にして、ウディ・アレンと呼びたいと思います。
83歳にもなってまだ監督と脚本を続けられるという事実から分かると思うんですが、未だに現役バリバリで売れ続ける映画監督&脚本家&クラリネット奏者ですwww
彼の功績については、映画ドットコムさんにお任せしましょう。
・米ニューヨーク・ブルックリン出身。60年代初頭にスタンダップコメディアンとして活躍する。初めて映画の脚本を手がけた「何かいいことないか子猫チャン」(65)で俳優としてもデビューし、「泥棒野郎」(69)が単独での初監督作となる。
・当時の恋人ダイアン・キートンをヒロインに迎えた「アニー・ホール」(77)で、アカデミー監督賞と脚本賞を受賞するが授賞式は欠席。その時間にニューヨークのパブで趣味のクラリネットを演奏していたというエピソードが知られている。
・その後、私生活でもパートナーになったミア・ファローをミューズに「ブロードウェイのダニー・ローズ」(84)、「ハンナとその姉妹」(86)などを撮る。後者でアカデミー脚本賞を再び受賞。ほとんどの作品でニューヨークを舞台にしていたが、近年は「マッチ・ポイント」(05)、「タロットカード殺人事件」(06)、「ウディ・アレンの夢と犯罪」(07)の“ロンドン3部作”のようにヨーロッパの都市を舞台にした作品が増えてきた。スペイン・バルセロナが舞台の「それでも恋するバルセロナ」(08)で女優ペネロペ・クルスにオスカーをもたらし、仏パリで撮影した「ミッドナイト・イン・パリ」(11)は自身最大のヒット作となり、3度目のアカデミー脚本賞も受賞した。ファローの養女で、34歳年下のスン・イー・プレビンとの結婚も話題になった。
https://eiga.com/person/18985/
とんでもない人ですよ。アカデミー賞に監督賞・脚本賞に選ばれたのに、まさかのボイコットwww
何をしていたかというと、授賞式が行われるカリフォルニアではなく、ニューヨークのパブでクラリネットを吹いていた、という伝説があるほどwww おいおい、どんだけ尖ってるんですかww
しかも、アカデミー賞を取った理由は、評論家に「アカデミー賞取れてないじゃないか」って言われて、悔しかったから取った、みたいな噂もあるほどですww
取ろうと思って取れるもんじゃないと思うんだけどな、天才は違うな( ^ω^ )
その才能の一粒だけでも欲しいです。。
彼の作風は、、、
①120分にも満たない100分前後の映画を作ることが多く、
②どれもブラックユーモアの効いた大人のコメディであることが多く、
③何かと女の男のいざこざが入ってくる
④やたらと19世紀のアーティストに憧れている
と、一度クセが分かると一目でウディ・アレン映画だ!と分かるでしょう。
ちなみに、オープニングクレジット、エンドロールも毎回同じ、筆記体の白文字で書いてきて、ヌーベルバーグ時代のフランス映画かよって思ってしまうほどですね。
さて、彼のモットーは毎年1本オリジナル脚本で映画を作り、自分で監督をすること。昔は主演も兼ねていたというのだから、映画に対する支配率が異様に高いのです。
最近は、映画に出れる年ではなくなってしまった、ということで脚本と監督に徹しているんですよ。
今作はあの「タイタニック」でヒロインを務めたケイト・ウィンスレットが主演です。懐かしいですね、このシーン。
そんな彼女もすっかりおばさんになっています。いや、42歳とはとても思えないんですけどね笑
今回の役は、ウェイトレスでお金を持ってないという設定のため、あまり化粧っ気がありません。というか、ほとんど化粧してないんじゃないか? と思うほどです。
言っちゃ悪いけど、みずほらしさと悲しさが少し残るような印象。
そんな元タイタニック女優は、今作では「昼顔」のような若い男とのアバンチュールを繰り広げます。日本では斎藤工さんが恋愛の対象となってましたが、今作では何とジャスティン・ティンバーレイクが若い男を演じます。
justin-timberlake-in-skinny-jeans-in-lightblue-all-people-photo-u1
ウホッ!!!
ムッチムチです!!!!!
こんな男に言い寄られたら誰でも昼顔になっちゃいますよねぇ、、
たまらんですよねぇ!!!
さて、タイタニックから20年以上経ち、アラフォーとなったケイト・ウィンスレットと、ディカプーよりもセクシーなジャスティン・ティンバーレイクとの恋は実るのか!?
今回はどうやら若い恋敵が現れるみたいです。ジュノー・テンプルという女優さんで、こちらは30歳前の女の子。実は彼女、「午後3時の女たち」というアメリカ版「昼顔」のような映画にも出演してるんですよねw
ううむ、きれいだなぁ、、、ケイト・ウィンスレットよりこっちの方がいいにゃあぁ、、、
はい、すいませんww 男の好みなんてそんなもんですwwww
とにかく、「タイタニック」と「昼顔」の見事な融合が見れるのか!?
それでは映画の感想でっす!!
[映画の感想]
ウディ・アレン作品の中でもトップ級に好き!
上半期ベストを決めなきゃいけないこのタイミングで、またもや心を揺るがす今年ベスト級が来てしまった、、、、
ウディ・アレンの真骨頂である「イタい女の空回り」を、タイタニックから20年以上経ち、成熟した女になったケイト・ウィンスレットが熱演!!
昼顔妻に変身する彼女、しかしその姿はどうしたってヒロインには見えない。。みずほらしい、化粧っ気がない、もう美人には見えない、、、
性格も高飛車で自信家で、昔はさぞかしモテたんでしょうなぁ、、、
でも、そんなんじゃ誰も付き合ってくれないよ!? 子供もグレるよ!?
アラフォー女と若い男とのアバンチュールを通して、愚かな女の転落人生を描いていく大大大傑作だ!!!
アラフォーの女どもは必見である!!
これを人生の教訓とせよ!
[こじらせ女子とは言えない、ただのイタい女]
はい、鑑賞を終えたMachinakaでございます。
いかにもウディ・アレンらしい、「イタい女が主人公」のブラックユーモア溢れるコメディ作品でしたね。
よくイタい女のことを「こじらせ女子」だなんて可愛い言葉で飾ることもあるみたいですが、今作のケイト・ウィンスレットには似合わない言葉です。
「イタい女」が一番的確な表現だと思います。
まぁ昔は美人だったんでしょうけど、今となってはデブ夫と怠惰な日々を暮らす生活。40過ぎてもウェイトレスで働いて、給料も少ない。
そんな女の唯一の楽しみは、海の監視員のお兄さんとの昼顔的アバンチュール。でも、そんな付き合いも上手くいくわけがない。相手は海で働く男なんですから、毎日誘惑がたくさんです。
結局、海のお兄さんは若い女に取られてしまうのですが、その女というのは、勘当していたはずの旦那の娘www ケイト・ウィンスレットの実の娘じゃありませんよ? 旦那の元嫁との間に生まれた娘なんです。
とは言っても、そんな旦那と結婚してる以上は娘は娘。
自分の娘に若い男を取られたという結果になりますwww
普段は良いお母さんを演じよう、演じようとしてるのですが、どこか昔の栄光を忘れられずにいるケイト・ウィンスレット。
子供に「昔は女優だったのよ!お母さん!」と言って、昔の自慢話をさんざん話す、ちょっとウザいお母さんなんですよねw
そして、娘と若い男が仲良くなってるとわかった途端、嫉妬の炎を燃やす、燃やすww 娘に強く当たって、「もう私皿洗いなんかしないわぁ!」って踏ん反り返る始末w
もう、だから女って面倒臭いんだよな!!!って言わざるを得ないクソ発言&行動の数々は、怒りを通り越して笑えますwww
過去の栄光にすがって、今はみずほらしくイタい女が主人公って、「ブルージャスミン」のケイト・ブランシェットがそうでしたよねwww
ウディ・アレンって本当に「イタい女の空回り」を描かせたら世界一だと思います。
ちなみに、今作の原題は「Wonder Wheel」。コニーアイランドという遊園地にある観覧車の名前なんですよね。
今作はまるで、「イタい女の空回り」を象徴するかのように、誰も乗ってない観覧車の空回りが写ってるのが印象的でしたね。
ケイト・ブランシェット、ケイト・ウィンスレット、「ケイト」つながりでイタい女を描く、どんだけイジワルなやつなんだ、ウディ・アレンはww
役作りのためか、ロクに化粧もさせてもらえず、スクリーンにどアップで映るほぼスッピンのケイト・ウィンスレット。
そんな彼女の不倫劇は、見事に失敗に終わり、悲哀を感じるだけじゃなく、彼女の「イタさ」が笑いを誘う、立派なコメディ映画になってるのが素晴らしいと思いますね。
この「イタさ」がブラックユーモアに繋がるし、因果応報的なラストに繋がるし、もう50年近く映画を作っているウディ・アレンならではのベテラン芸なんだなぁと思います。
それにしても、タイタニックを演じた大女優に、「昔は女優だったのよ!!」って過去の栄光を語らせたりするのは、本当に意地の悪い監督だなぁと思いましたww
絶対にこれ、タイタニックのこと弄ってるじゃんwww
[カラー映画としての見どころたくさん!]
昼顔、タイタニック的な話ではあるんですが、映像は一級品です。というか私好みです。
私はですね、モノトーンのグラデーションを使ってる映画が大好きなんですよ!!
これまで「パディントン」とか、「ブルックリン」とか、いろいろありましたけども、、
今作は、夕焼けに照らされた赤と青をメインカラーとして、画面を構成していたのが実に素晴らしくて!
赤色に染まっているシーンを使ったり
Carvel-Ice-Cream-Restaurant-in-Wonder-Wheel-1.jpg
顔を青く光らせたり
こちらは乾いた薄いオレンジで画面が構成されてるんですよ。
髪の色、服、カーテン、家具、すべてが薄いオレンジで描かれていて、これだけで私はビンビンきちゃうんですよねwww
おそらくですが、今作の赤はケイト・ウィンスレットの不倫に燃える「赤」を象徴してると思います。
[なぜ子供は火をつけるのか?]
今作で不可解なのは、ケイト・ウィンスレットの子供がやたらと火をつけて遊んでるんですよねww
放火魔もビビるくらい、いつも火をつけて遊んでるんですよww
なんでこんな遊び方をしてるんだろうなぁって思うんですけど、、
これはケイト・ウィンスレットの不倫を「火遊び」として象徴してるんじゃないでしょうか?
ちなみに英語でも不倫とか危険なことに手を出すことを火遊びーplaying with fireという表現をするらしいんですよね。
ケイト・ウィンスレットが不倫という火遊びに興じてるのを、子供は見てるんですよ。だから真似して「リアルな火遊び」に興じてるんじゃないでしょうか?
読者登録で私の映画レビューをすぐにお届け!
「気になる映画が公開されたけど、面白いか不安。。。」
そんな時は私のブログへGO!
新規に公開された映画を後悔せず見よう!なんちゃって。。