こんにちは! 
 
Machinakaです!! 
 

こちらのブログが初めての方、ご訪問いただきありがとうございます!

「映画のタイトル+解説(感想)」で検索してくださってこちらにいらっしゃった方には大変申し訳ないんですが、できれば第1回目の記事をご覧いただいて、私の自己紹介と本ブログの趣旨をご理解いただければと思います。

 

第1回目の記事はこちら!

 

 

さて、今回批評する映画はこちら!

 
「パンク侍、斬られて候
 
 
 
 
画像3

 
 
 
はい、すでに予告編でも異彩を放つ、綾野剛主演の時代劇映画。ただ、どこか普通の映画とは一線を画す異様さを醸し出してることは間違い無いですね。
 
何というか、観客に目線が向いてないというか、「これ俺が考えたやつだから!!!」みたいな自己主張性が大変強い、良い言い方すれば作家性が強い映画のように感じるのです。
 
悪い言い方をすれば、ヤバそうな映画。大声でよく分からないことをひたすら叫ぶ映画ってのはねぇ、何か危険な香りがするんだよな笑
 
とまぁ見る前から散々愚痴を言っておきながら、今回は何とマスコミ試写会にお呼ばれして、東映本社にて鑑賞してきたのです。
 
 
 
おまけに、こんな資料集まで頂いてしまって、、本当にありがとうございました! そして、後悔より前に映画を見せていただいて、本当にありがとうございました!!!
 
 
 
エレベーター前にあった自動販売機で、気持ち多めに飲み物買っておきましたよ笑
 
そんなワンコインの経済貢献より重要なのは、私がいかにこの映画を宣伝して、盛り上げるか? 
 
写真や動画でブログを埋め尽くすなどは到底できない、最近の流行りについてけない私ですが、文章のみを信じてパンク侍を見た感想を書いていきます。
 
 
・・・やはり試写会に呼ばれると固くなってしまいますね、私wwww あまり気にせずに書いてもいいはずなんですけどww
 
まぁいつか緊張は融けるでしょう笑
 
 

 

それでは「パンク侍、切られて候」批評いってみよー!!!!

 

 

 

[あらすじ]

 

 

・芥川賞作家・町田康が2004年に発表した異色時代小説を、「新宿スワン」の綾野剛主演、「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」の宮藤官九郎による脚本、「狂い咲きサンダーロード」の石井岳龍監督のメガホンで映画化。

・江戸時代を舞台に、隠密ミッションをめぐって繰り広げられる10人の男たちの腹の探り合いと、1人の女をめぐる恋の行方、そして謎の猿将軍が明かす驚がくの真実を描き出す。超人的剣客にして適当なプータロー侍の主人公・掛十之進を綾野が演じ、喜怒哀楽と活劇が入り交じる難役に挑む。共演にも北川景子、東出昌大、染谷将太、浅野忠信、永瀬正敏ら豪華実力派俳優陣が集結。さらに物語の鍵を握る猿将軍・大臼延珍(デウスノブウズ)を、永瀬正敏が特殊メイクで演じる。

 

https://eiga.com/movie/88439/

 

 

 

 

 

 

 

[スタッフとキャスト]

 
監督は石井岳龍さん
 
石井岳龍
 
 
日本の映画監督に石井あり! 石井と言えば奇作・怪作を撮る監督、
 
タランティーノ監督が撮ったキルビルで、オーレン石井というキャラが出てくると思いますが、覚えてます!?
 
「ヤッチマイナー!!」の人です。
 

 

 

 

なぜ石井という名前が付いたのかというと、タランティーノ監督が好きな日本映画監督が「石井」と付く苗字の人ばかりだそうでww

 

タランティーノ監督が大好きな「石井」監督こそ、今作の監督である石井岳龍さんなんですよね!!

 

マッドマックスが公開された1979年の翌年の1980年、卒業制作で作った「狂い咲きサンダーロード」は、日本版マッドマックス2と呼ばれ、1981年公開のマッドマックス2よりも早くマッドマックスの新たな展開を映像化していたという、なんという先見の明がある人なんでしょう。

 

バイオレンス描写、荒廃した世界観、スピード狂、これだけでも映画に強烈なインパクトを与えるのですが、監督の場合はロック、パンクロックも映画に取り入れることで、さらに超個性的な唯一無二な作品に仕上がっている。

 

映画を見る、というより打ちのめされる(褒めてます)タイプの映画を作る人だと思います。

 

 
そして、脚本はあの宮藤官九郎。「あまちゃん」や「池袋ウエストゲートパーク」などドラマの脚本として有名ですが、長瀬智也さん主演の「Too Young Too Die」では、地獄とロックを組み合わせたオリジナルの脚本と監督を務め、こちらも音楽と映画を掛け合わせた設定になってるんですよね。石井監督との相性はいかに?
 
 
そして、肝心のキャストは
 
 
ポスター画像
 
 
・綾野剛
・北川景子
・東出昌大
・染谷将太
・浅野忠信
・永瀬正敏
・村上淳
・若葉竜也
・近藤公園
・渋川清彦
・國村隼
・豊川悦司
 
全員主役を張れる級の豪華な俳優陣。もうため息が出ますよね。どれだけ豪華な俳優が集まったんだって感じ。この俳優人だけで日本映画何本とれるんだろう。。。
 
ちなみに、浅野忠信さんと永瀬正敏さんは石井監督の「ELECTRIC DRAGON 80000V」という映画に出演しております。その関係で今作も共演してるのかな?
 

 

 

浅野忠信さんなら石井監督のマッドな世界観にもぴったりだと思うのですが、正直、真面目な東出昌大くんがどうやって演技するのかイメージがわきませんw
 
あと、國村隼さんはいつもの大御所感満載の堂々たる演技を
するのか、それとも変化球なのかww

 

それでは映画の感想でっす!!

 

 

 

[映画の感想]

 

カタブツはオダブツ!!

 

ストレスで頭を抱える現代社会に贈る、阿鼻叫喚の極楽地獄を楽しめ!!!!

 

良作?駄作?

ハッピーエンド?バッドエンド?

 

そんなの気にする必要ねぇ!! この映画には関係ねぇ!!!!

 

既成概念を壊せ! ただ感じろ!! 映画に喰われろ!! 打ちのめされろ!!!

 

2時間だけ異世界に行こう! 

今まで見たことないものを見よう! 

今まで聞いたことない曲を聴こう!

今まで体験したことない感覚を味わおう!

 

世の中クソ真面目に生きるのが全てじゃない! 

 

ルール通りじゃつまらない!!

 

パンクに行こうぜ!

 

粋に生きろ!!!

 

 

 

 

 

[世の中真面目に生きてもさ]

 

はい、鑑賞を終えたMachinakaでございます。

 

とても映画の感想とは思えない、意味不明なごたくを並べてすいません。

 

ネタバレできないのであまり具体的なストーリーは言えないですけども、こちらの映画、予想の遥か斜め上をいく結末で、本当に類型化が難しい作品でした。

 

普通ですね、「アクション物だよ」とか「サスペンスだよ」って、簡単に映画は類型化できるんですけど、この映画はムリですwww

 

そう簡単に観客を分からせようとしない、強烈な個性の塊をぶつけられ、普段はスラスラ言葉が出てくる私ですが、今回は言語化すら難しい。いや、言語化するのが申し訳ないくらいです。

 

ストーリーのあらすじだけを言って仕舞えば、すごく簡単ですよ?

 

侍の綾野剛が、所属する班の危機を救うために奔走。恋愛あり、バトルあり、策略ありのエンターテイメント大作なんです。でも、大事なのはストーリーじゃない!!!!決してストーリーを追いかける映画じゃないです。

 

むしろ、ストーリーを追いかけるのに必死になってると、映画の楽しみを見失うことでしょう。

 

映像と音響が使える映画という媒体だからこそ、ちょっとしたセリフの面白さやカメラワークの巧さ、特撮を使ったかと思いきや、大胆すぎるCGもあり、全てのレベルが最高水準にあることは間違いないです。

 

しかし!! 大事なのは、そんな最高水準の映画技術を「パンク侍」という一つのコンセプトに注ぎ込んだことで、もはやアートに昇華(監督は嫌がるかもしれないけど)したとも思える、今まで見たことのない怪物のような様相を呈していました。

 

なので、すごく頭の固い人、いわゆるカタブツの人は、この映画を見て意味がわからなかったり、「え?こんな終わり方?」「ってかあの動物・・・」って疑問が100個くらい沸いてくると思うんです。

 

でも、何も考えずにただただ受け入れてほしいと思います。頭が固くなってカタブツになった瞬間、この映画が受け入れられなくなった瞬間、オダブツになってしまいます。。。

 

人間ですね、年をとると、これまでの経験から物事を類型化して、頭に流し込もうとするんです。でも、この映画は類型化できないし、したくない作品です。

頭に強烈なインパクトが残って、「パンクって何だっけ?」「侍って何だっけ?」って思うこと間違いなしです。

パンクと侍なんて、天ぷらとスイカのように食べ合わせが悪い組み合わせのように見えますけども、そんな組み合わせとか考える必要ないんですよ。

 

世の中、まじめに考えすぎると、まじめに生きすぎてもよい事はない。頭の中を空っぽにして暴れて踊って本能のままに生きるってのが今作に込められたメッセージだと思います。

 

綾野剛さんをはじめ、各キャラクターは、言い方悪いけど真面目な人はいませんww みんな明日のこととかあまり考えてませんw

 

今やるべきことをやって、今楽しそうなことに興じて、即興的に人生をいきている。絶対将来のための貯金とかしてなそうな連中ばかり出るんですけど、裏を取れば瞬間瞬間を大切に生きてるってことなんです。

 

現代社会に疲れている皆さん、今作を見て日常生活では味わえないパンク魂を感じてください。

 

 

 

 

[時代劇コメディに新たな風が吹いた]

類型化できない映画だとか言っておいて、こんな見出しつけてすいませんね。。。

 

あえてですよ!? あえてこの映画にジャンルを加えるならば、一番ふさわしいのは「時代劇コメディ」だと思ってます。少なくとも私はコメディとしてみました。

 

後述しますが、俳優たちのありえない姿・演技、台詞の端々に混ざっている「マジで?」のような現代語遣い、第4の壁を越える演出、、コメディの要素が多く含まれています。

 

最近ですね、「のみとり侍」とか「超高速参勤交代」とか、時代劇とコメディを掛け合わせた邦画が多く公開されています。

 

ただ、今作は他の時代劇コメディとは一線を画す映画だと断言できます。なぜなら、「明確なゴールや話の道筋があまりない」からなんですね。

 

普通映画というのは、30分くらいで映画の目的だったりゴールだったりを観客に提示するんですよ。下手したら、予告編で既に伝えてるかもしれないんですけど。でも、今作は予告編だけ見ても意味がわからないですよね。ただ綾野くんがカッコいい!って思う映画ですよね笑

 

一応ですね、今作にもひとつのゴールが設定されているんですが、どう考えても関係ない描写だったり、あえて時間をすごく遡ってストーリーがまったく進まなかったり、正直メチャクチャなところが多いんですよww

 

だからこそ、ゴールが何か予測できないし、次何が起こるか分からない。この作り方自体に、さっき伝えた「瞬間瞬間を大切に生きること」のメタファーになってるというか、、、

 

時代の流れに、大衆に迎合せずに、自分の作りたいものを作るという意思が伝わってきました。

 

 

 

[映画ファンにとっては最高!いつもと立場が天地逆!?名優たちの迷?演技]

 
さて、少しは映画の内容に踏み入った話もしたいと思います。
 
カタブツはオダブツだ!類型化できない作品だ!って言っても中身が伝わらないと意味ないんでね笑
 
今作で一番分かりやすい魅力は、「俳優の特徴を最大限引き出しながらも、今まで見たことのない演技を引き出している」ことに成功してることだと思うんですよね。
 
映画の脚本も、美術も、衣装の人もすばらしいです。でも今回は俳優の魅力がもっとも大きかったと思います。
 
どう凄いかって、年間100回以上も新作映画を見ている私が「この俳優さんがこんな演技するなんて・・・」って驚きアタフタしてしまったんですよ。。
 
先ほど、この映画を類型化するとすれば「時代劇コメディ」だ、と。コメディだって言いましたけど、今作はコメディのためにベテラン俳優にあんなことやこんなことを平気でさせる映画なんですよ。。。
 
いつもは厳格かつ重厚な役どころの國村隼さんですが、今作では「おバカ」になります。ウッキーッキーになりますwwww
ネタバレできないですけど、本当に惨めで哀愁漂う、中間管理職の辛さを体現したおバカなお侍さんになるんです。
 
そんな國村隼さんの上司は、殿様である東出昌大くん!!!
え?普通は國村隼さんが殿様で、東出昌大くんが部下なんじゃないか!? 普通の映画だとそうすると思うんですが、今作では俳優の立場と映画の立場が逆転してるんですよねwww
 
これもパンクなのか? 何を狙ってるのか? そんな東出昌大くん演じる殿様は、嘘が一切通用しないある意味天然なバカ殿を演じてるんですよねwww
映画でいうと、「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」のドラッグスですよww
 
とある大物俳優が猿芸の舞台をやっているのを聞きつけ、鑑賞している東出昌大くん。部下に「そろそろ休憩しませんか?」と言われても、「余は猿芸を見に来ていて既に休憩しておる! 己はこれを休憩と言わぬのか!? なら、余が今何をしてると思うておる!?」と、まさかのガチギレwwwwwww
 
まじで冗談通じないんですよww 東出くんは顔を見た感じ、とても真面目でいい子そうに見えるんですけど、そんな第一印象を逆手に取ってバカ真面目キャラに変身させたんでしょうね。。。
 
 
 
あと!! コメディの観点でMVPを取ったのは、間違いなく浅野忠信さんだと思います!!!!
 
浅野忠信さんといえば、「殺し屋イチ」での残虐なヤクザや、マフィアの攻撃隊長、悪い役だったり不思議な役だったり、危ないキャラを演じることが多いんですけど・・・
 
 
浅野忠信さんでこんなに笑ったのは初めてですwwww
 
純度100%のおバカちゃんになってますwwww
 
監督は歯止めを知らないのか? 浅野忠信さんをなんだと思ってるのか!?
 
ネタバレはできないんですけど、何度も何度も浅野忠信さんの「メイクしたお顔」がスクリーンにドアップで写るんですよ。。そのたびに腹を抱えて笑ってしまいました。。
 
なにか特別な動きや喋りをしてるわけじゃないんです。でも、思わず爆笑してしまうんです。。。。
 
これは劇場で笑ってあげてください。まぁ勝手に笑うと思いますがww
 
 
はい、あとは染谷将太くんの渋谷系チャラ男感とか、トヨエツさんの安定のやらしい越後屋悪大名感とか、各キャラが濃すぎるよwww
 
普通の映画なら絶対にやりそうにない役どころが見れるだけでも貴重です。監督が考えた、それぞれの俳優に合ったおバカ演技の適材適所を、どうか感じてほしいと思います。
 
 
 
はい、散々話してきましたが、何もネタバレできません。
 
そもそも、綾野剛くんはどんなキャラなのか?それは映画を見てからのお楽しみです。でも、皆さんが想像してるよりはるか斜めを行くぶっ飛んだ映画であることは間違いないし、ぶっ飛びすぎて頭が置き去りになってしまうと思います。
 
でも、それでいいんです! 頭を置き去りにするのが正しい見方だと思いますwww
 
正直、ラストは阿鼻叫喚の地獄絵図です。空いた口が塞がらないと思います。
でも、塞がらなくていいんですwwww
 
ただただ映画を喰らってください。監督の感性を飲み込んでください。そうすれば、明日はきっと違う自分になれるはずです。
 
って意味わかんない締めくくりで終わります!!!!
 
 
とにかく!!! 2018年上半期最後の映画として、ぜひとも見てほしい映画だと思います!!!!!

 

 

 

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