ファーストコンサートツァー・パンフレット

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1978年ファーストコンサートツアーのパンフレット。カバーの写真は、当時の新曲「ブルー」のジャケット撮影のもの。実際に自分で行ったわけではなく、ヤフオクで入手したもの。仮に当時熱心なファンでチケットを買えたとしても、社会人になったばかりで、銭湯へは行けず、友人との約束はドタキャン、土日も呼び出されるという毎日だったからとうてい行けなかっただろう。

内容は、渡辺真知子の挨拶とメッセージ、ツアー・スケジュール、音楽プロデューサー小西良太郎と朝妻一郎の寄稿文、はらたいらからのメッセージ、曲目、プロフィール、コンサートメンバー、新曲「ブルー」の楽譜となっているが、ほとんど写真集と言っていいものだ。

挨拶とメッセージ

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メッセージの中で、「自分自身の気持を素直に映し出せる鏡になれればと思っています。私の歌を聴いた時に私を見るのではなく私の歌の中にあなた自身を映し出せる鏡を見つけてほしいのです。」と語っている。

スケジュールは次の通り。
   9月28日 金沢  石川厚生年金会館
  10月 7日 東京  芝郵便貯金ホール
  10月19日 名古屋 愛知県勤労会館
  10月20日 大阪  大阪サンケイホール
  11月16日 広島  広島郵便貯金会館
  11月17日 福岡  福岡電気ホール
デビュー時のキャンペーンもラジオ出演もコンサートツアーも金沢が初めだったそうだ。

曲目(予定)
  コパカバーナ(バリー・マニロウ 1978年)
  愛がすべて(スタイリスティックス 1975年)
  愛は哀しく(ボニー・タイラー 1978年)
  恋するディビー(デビー・ブーン 1978年)
  We All Alone(We Are All Alone(ボズ・スキャッグス 1977年)
  Will You Dance(ジャニス・イアン 1977年)
  セイリング(ロッド・スチュアート 1975年)
  幸せの黄色いリボン(ドーン 1973年)
  フェアリー・ティル・ハイ(ドナ・サマー 1977年)
  海につれていって
  ブルー
  朝のメニュー
  今はどのあたり
  光るメロディー
  片っぽ耳飾り
  私の展覧会
  なのにあいつ
  ミッドナイト
  かもめが翔んだ日
  迷い道
  愛情パズル
  あなたの歌

実際に行った方のブログによると、多少違いはあるようだ。
デビュー1年未満でレパートリーが少ないので、前半は洋楽のカバー。ほとんど当時のヒット曲で、バリー・マニロウ、ボズ・スキャッグス、ジャニス・イアンは好きなミュージシャンとして名前をあげている。デビー・ブーンは、当時の渡辺真知子とイメージ的に重なるところがあるかなと思う。「愛がすべて」、「セイリング」、特に「幸せの黄色いリボン」はちょっと古い曲だが、好きだったのだろうか。
デビューアルバム「海につれていって」からは「今は泣かせて」が抜けている。高音部がライブではきつかったのだろうか。発売予定の「フォグ・ランプ」からはニューシングルの「ブルー」と「光るメロディー」、それに「今はどのあたり」と「ミッドナイト」が取り上げられている。

プロフィールにも貴重な情報がある。
73年 5月 第7回ポプコン出場(「私のエチュード」) (74年の間違い)
73年 6月 ”ピア”結成
73年11月 寺内タケシ・アマチュア・フォーク・ロック・オーディション1位
74年10月 第8回ポプコン出場(「小さな朝の世界」) (「小さな朝」の間違い)
75年 5月 第9回ポプコン本選会「オルゴールの恋歌」特別賞受賞
        (イタリアでイタリアの歌手によりレコード発売)
76年10月 ロック・バンド”ストレイ・キャッツ”参加(ボーカル、コーラス、パーカッション担当)
        (75年あるいは76年1月の間違い?)
        YAMAHAロック・グランド・コンテスト優勝
76年 6月 作詞・作曲の勉強にYAMAHAエピキュラスへ通う。CM・SONGを20~30曲吹き込む。
76年 8月 CBS・SONYのプロデューサー中曽根氏と出逢う。
77年 7月 デビュー曲の制作
        「迷い道」、「愛情パズル」他数曲を作る
77年 9月 RECORDING開始
77年11月 「迷い道」でデビュー
(けっこう誤植が多い。)

小西良太郎の寄稿文では、「CBSソニーは、賞レースでの活躍までを前提として、歌謡曲の新人歌手と同じ方法論で、彼女を押し出して来ました。」とし、「作り出す音楽のセンスの良さ、楽曲の魅力をはっきりと伝える十分な表現力、キャラクターが生きる彼女独特の肌合い」と評価している。
朝妻一郎は、「表面的にはとてもサバサバした男性的な雰囲気を漂わせながら、その実内面では女性の優しさをしっかり失わず持っていて、男性にも女性にも等しく愛されるファクターを擁している」、「いくつもの違ったパターンの音楽を次々と手がけ、それを自分のものにしながらどんどん成長していく」という点で、カーリー・サイモンと同じタイプと書いている。

メンバー

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3枚目のアルバム「遠く離れて」にクレジットされているメンバーとパーカッション以外は一緒。もしかしたら、クレジットのない「フォグ・ランプ」もこのメンバーなのかもしれない。フルバンド1つよりギャラの高いメンバーだそうだ。雑誌に掲載されたレコーディングやコンサートの後の飲み会、合宿の写真にも写っている。

写真集としては、どの写真も奇跡的にかわいく撮れている。

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珍しい帽子姿も載っている。

ファーストコンサートツアー・パンフレット