カフェ誇大妄想にて

 

後輩:先輩、またアニメ制作始めたって?

先輩:大したもんじゃないけど。ちょっとやってみたいことがあって。でもストーリーのる分の超大作とか期待するなよ。

後輩:はいはい。期待してません。最近アンモナイトにはまってるってマスターに聞いたけど。

先輩:うん。発掘に行きたくはないけどいろんなアンモナイトを見たいと思っている。

後輩:なんで?

先輩:異常巻きアンモナイト、人によっては「自由巻き」アンモナイトは激しい波が起こったときはくるっと一回転したりするのかなって考えたりして…そうしたら通常巻きのも描かなくちゃいけなくなって。描いたけど…まだ下手だなあ。

後輩:自由巻き?

先輩:「異常巻き」という言い方が嫌いな人が「自由巻き」を提唱している。巻き方が他と違ってるだけで奇形でも病気でもないし化石が見つかるぐらいには繫栄している。自由巻きと言っても殻の作り方の法則からは自由じゃないしね。

後輩:法則?

先輩:Blenderのジオメトリーノードで再現できるかもしれない、ぐらいの法則。本当は生態のほうに興味があってさ、どう動くかを再現してみたいと思った。最初は気軽にドット絵でGIFアニメーションにしようと思ったんだよね。

後輩:ドット絵?

先輩:窓の杜で紹介されてるEDGE2のアニメーション作成機能でちゃちゃっと…それが、アンモナイトの足を動かした方がいいだろうと思ったら追っつかなくなって。…単に絵が下手だからだけど。

後輩:へえ。

MOHO(MOHO12)2Dアニメソフト

先輩:久々なので使い方を忘れている。おれの場合、ボーンを組み込んだモデルを作って、「波」で揺らして、なおかつ右から左に向かって進ませるのをやりたかったんだけど、ちらちらする光線みたいな途中で登場・退場するオブジェクトが作れなくて困ってたんだよね。

あれがない、この機能がないと不満に思っていたが、知らないだけだった。

MOHO Pro(AnimeCreator)の使い方という動画リストが結構役に立ったので紹介しておく。このチャンネル、ほかにもいろいろ動画を作ってるから探すの大変で、このリストはありがたかった。MOHO13の機能も紹介されている。

後輩:ああ(どうでもいいや)。

先輩:要は「レイヤー」なんだよね。いろんな機能のレイヤーが組み込まれてる。親子関係をつかさどる「グループ」、画像などを入れ替えて表示する「スイッチ」、オブジェクトをばらまく「パーティクル」、音を組み込む「サウンド」など。これまでは「ベクター」「イメージ」「ボーン」しか使ってこなかったんだ…これじゃやりたかったことの半分しかできない。

MOHOは簡単な物理演算もできて、落下する物体とか滑り台とか歯車とか振り子とかを作ることができるけど、物理演算をつけたオブジェクトの子オブジェクトとしてボーンを入れたオブジェクトをくっつけることはできないらしい。ダイナミックボーンでそれっぽく揺らしてごまかしたけど。

平面絵だと厚みとか表現できないし、生き物だから向き変えたりするだろう。右から左に移動するしかできない。だから3Dモデルを…PC替えたから入っていなかったBlenderを先月やっとインストールした。

巻貝やアンモナイトの殻をモデリングするのに「ジオメトリーノード」が便利だと気がついて、3.6を今入れてるんだけど、チュートリアルに登場するノードが換わっていたりするので調べものに手間取ってる。

後輩:それで新しいアンモナイト、できたの?

先輩:…まだ。

Blender(3Dでの貝殻の描き方)

配列とエンプティで巻貝

Sea Shell Blender Tutorial - Part III

先輩:モデリングチュートリアルに従わなくたってモデリングはできるけど、従った方が圧倒的に楽、という場合があるよね。

円を「配列」でz方向にたくさん重ねて、十字エンプティをハンドルにして曲げてあげると魔法のように簡単に巻貝を作れる。が、あのまん丸い「ツメタガイ」を作ろうとするとうまくいかないんだ。

後輩:ツメタガイってアサリとかを襲って穴を開けて食べちゃう貝だよね。何を参考にしてるの?

ツメタガイ

先輩:資料は図鑑しかないけど…でもどう頑張ってもツメタガイの丸さが出ないんだ。

ツメタガイは最後に断面が大きくなるようだがそういうことには対応できないみたい。

あともう一本。

巻貝の謎

断面の形を変えると違う貝が作れる。恥ずかしながら、ナレーションが一部分からなかった。「ビワガイ」という貝を知らなかったから。

超適当に描いたビワガイ

カーブのベベルで巻貝(異常巻きアンモナイトもできないことはないが)

メインのカーブ(パスとかNURBUSカーブ)、断面のカーブ円、太さのカーブを使ってベベルの機能で立体化する。断面とテーパーの曲線を自分で用意できるし、3次元的な曲線のものも作ることができる。メインのカーブの良しあしで出来栄えが決まる。この方法できれいな貝殻を作るのは難しいのでInkscapeで下描きを作ろうかなあ、って思うだろう?

ところがやってみると下描き通りにはいかないんだ。思ったような太さになってくれない。特に巻き始めの「へそ」のところ。仕方なくテクスチャでごまかす。

後輩:う~ん。ちょっといびつだけどよさげに見えるなあ。

ジオメトリックノードで巻貝(殻本体と突起などが同時に作れちゃう?)

後輩:ジオメトリ―ノードって?

先輩:メッシュを変形させてじゃなくて計算で立体図形を作り出す方法。幾何学的な形のものや同じ形を繰り返すものに向いている。ビル街とかとうもろこしとか花畑とか。モデリングで作った形も利用できるぞ。

後輩:大変じゃない?

先輩:チュートリアル動画がいろいろあるけど勢い込んで最新版をインストールしたりするとチュートリアル動画と合わないことがある。調べて現在のBlender働くようにするか、古いバージョン(ジオメトリ―ノードが使えるのは2.92以降)Blenderを複数入れるか…

後輩:え、そんなことできるの?

先輩:ダウンロードのときにJip版を選ぶ。インストーラーじゃなくて。

先輩:ジオメトリーノードだけど、ビル群や植物に交じって貝殻を作るチュートリアル動画がいくつかある。ああしてああしてこれもして、って考えていくと理想的なものは自作するしかないな。大変なのはこれからだ。

途中でパラメーターが変えることができるならある種の異常巻きアンモナイトも作れるかも、って思うんだけど。

後輩:ダメ?

先輩:ダメってことは原理的にはないと思うんだけど、モデリングの仕方もショートカットキーも忘れている!多分リギングもアニメーションのやり方も忘れている。そのうえ巻貝のパイプがうまく重なってくれない。いつになったら好みのアンモナイトができるんだ?

それにワールドの作り方が難しすぎるので3Dのモデルを作ってからドット絵にしてアニメ化しちゃおうかなあ?

後輩:それもそれですっごいめんどくさそう。

(すみません、当面できる気がしない)