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子どもの本の翻訳家・神戸万知

神戸万知(ごうど・まち)です。子どもの本の翻訳をしています。主に、著書・訳書を紹介いたします。

『ひみつの足あと』の画家ファビアン・ネグリンの絵本を紹介します。

『ひみつの足あと』と同じ感じの、温かみのあるやさしいタッチの絵です。

クリスマスにおなじみのポインセチアが、そもそもどうして
おなじみになったのか、そして赤くなったのかという「由来譚」といえるのかな。

メキシコはカトリックの国ですが、ポインセチアについても
カトリックらしい「奇跡」が起きます。
でも、宗教的なことを知らない日本の子どもでも
この奇跡はすんなり受けいれられると思います。

ポインセチアって、赤いのを買っても、翌年以降はなかなか赤くなってくれない~。
それって、やっぱり信仰心が足りないから???
そんなわけないか……。

しかし、ポインセチアがメキシコ原産とは知りませんでした。
メキシコって大好き。
食べものに執着がないわたしだけれど、メキシコ料理は大好きだし、
積極的にアルコールは飲まないけれどマルガリータだけは大好きだし、
オアハカとかめちゃくちゃかわいいし、がいこつ祭りも楽しそうだし、
メキシコへの移住だったら真剣に考えたいほど。(ドミニカかコスタリカもいいなあ。)
ポインセチアはまほうの花―メキシコのクリスマスのおはなし/光村教育図書
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これは持ちこんだ企画です。
フーリア・アルバレスドキドキなので~。
が、企画が通るまで、温めていた時間は長いです。
岩波の編集者さんがひと目で気に入ってくれて、
その先は、トントン拍子だったのですが。
タイミングや出会いってほんと大事ですね。
んー、あきらめないでよかった!

ドミニカ共和国に伝わる、人魚に似た感じの、「シグアパ」という

不思議な生きもの?のお話です。

人魚は下半身が魚ですが、シグアパの場合、足首までは人間そっくりで

足(footにあたる部分)だけは人間と逆向きについています。

妖怪・妖精好きのわたしは、シグアパの不思議さと美しさに萌えまくりでした。

(作者あとがきにもあるとおり、その背景は悲しく残酷なんですけれどね。)


そうそう、アルバレスの『「ロラおばちゃんがやってきた』でも

本文中にシグアパのことが出てきます。

雪が降ったときに、わざと進行方向と逆に足あとをつけて

シグアパに見せかけるというイタズラをしていました。


カリブ海らしい、美しい海の青と、温かみのある大地の茶色が

たいへん美しいです。まさに、南国~って感じ。

日本語版では、担当編集者もかなり青にこだわって

なんども色校正を出したそうです(感謝!)。


アルバレスと出会って以来、ドミニカはあこがれの国です。

いつかぜったいにいきたい!!!

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参考までに、ドミニカ系の注目作家ジュノ・ディアスを紹介します。

この人、前作の翻訳から知っていたけれど、

『オスカー・ワオ~』は原書が出たときからあちこちで絶賛されていて、

あれよあれよといううちに全米図書賞とピューリッツアー賞を

授賞するという快挙をなしとげました。

これほどの話題作だからすぐに翻訳されるでしょーと思っていたら

予想よりも時間がかかっていたみたいだけれど

(あんなにマニアックな情報満載だと、調べものが大変だったでしょうねえ)、

出たら日本でもすぐに話題になっていましたね。

作者も来日しましたっけ。


簡単にいうと、ドミニカの独裁政権からオタク文化へと絶妙につながる作品です。

なんかすごいよね、ドミニカとサブカル(日本比率も高し)が融合するなんて……。

そりゃあ、アメリカ人にとっても、日本人にとっても新鮮で衝撃だったことでしょう。


オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)/新潮社
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これも、共著なんで、さっさと紹介!

「白鳥の湖」「おやゆび姫」「空とぶじゅうたん」「おもちゃのお姫さま」「ペルセウスとアンドロメダ」の5本書きました。


これも、画家さんが豪華~。ペルセウスが東逸子さん、空とぶじゅうたんが木内達朗さんで、超うれしかった!


バレエ好きということで、「白鳥の湖」も書かせてもらいました。うふふ。


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古今東西あこがれのお姫さま物語
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井辻朱美先生監修なだけあって、「おもちゃのお姫さま」なんてかなりマニアックなお話があります。メアリ・ド・モーガン、ほとんどの人は知らないだろうなあ。でも、いわゆるフェアリーテイルで、いいお話です。原作が入っている『鍼さしの物語』は品切れ中なので、興味のある方は図書館で借りてみてください。


針さしの物語 (岩波少年文庫 (2136))/岩波書店
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ド・モーガンの作品は、『風の妖精たち』は、今でも購入可能です。


風の妖精たち (岩波少年文庫)/岩波書店
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個人的には『フィオリモンド姫の首かざり』が好きでした。残念ながら、こちらも品切れ中。いつか復刊を願います。それにしても、ド・モーガンだったら、ふつうフィオリモンド姫を選びそうなのに(マニアックな世界で、なにが「ふつう」なんだかわからないけれど)、おもちゃのお姫さまにするなんて、さすが井辻先生、濃くてすてき~。←賞賛しています。
フィオリモンド姫の首かざり (岩波少年文庫 (2135))/岩波書店
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