世間はノーベル賞で盛りあがっていますね。
山中教授、おめでとうございます!!!
わたしの訳した作家さんの中に、万年ノーベル文学賞候補の方がいます。
ジョイス・キャロル・オーツという、アメリカを代表する小説家です。
何年か前に、オッズの順位が高かったらしく、某新聞社から
もし授賞したら原稿を書いてほしいという連絡をいただきました。
結局、授賞は叶いませんでしたけれど、この時期になると
ちょっとそわそわしてしまいます。
ただ、ノーベル文学賞って、政治的・社会的な意味合いも強いので
オーツの「アメリカ人でユダヤ系」という要素は、あまりプラスに働かないだろうから
どうかなーと思っています。
もちろん、実力、実績では文句なしの方なので、授賞したらばんざい!ですが。
オーツの作品は、ありえない設定をぶちあげつつ、
それをありえるかも?と思わせてしまう語り口で、
人間の心の闇を、鋭く冷静にぐさぐさとえぐりまくるものが多いです。
人によっては、けっこう内容的にハードかも~。
(ものすごく上手なんですよ、もちろん。ただ、奈落の底に突き落とされるかも~。)
『アグリーガール』は、オーツが初めて書いたYA作品で、
学校爆撃テロの疑いをかけられた少年と、
ただひとり、彼を救うために立ちあがる孤高の少女の物語です。
出だしはぎょっとする(なにせテロだから)、けれど
オーツにしては、とてもさわやかな作品なので、
オーツ入門としておすすめです。
(ただ、これがオーツだ! とは決して思わないでくださいね。
たいへん芸達者で、自在に書ける方ですから。)
ちなみに、日本の版元は理論社ですが、
数年前に民事再生して、まだ本は流通していますが
今後在庫がなくなりそうになったときに増刷してくれるかどうか
分からないので、お求めの方は、お早めにどうぞ~。
(どこか、文庫化してくれないかしら。単行本はけっこう売れましたよ。)
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