当たり前で愉快で優しい暮らし
こんにちは町田福祉園スタッフです。
今回は私が兼務しているグループホームのあれこれをお話しします。
こちらのグループホームは町田福祉園にほど近い住宅街にあります。グループホームしえるです。
以前もこちらのブログにて紹介させていただきましたが、現在も入居されている皆様の穏やかな暮らしが続いています。
良く晴れた休日に、テラスで焼肉を楽しんだり。
近隣への散歩やドライブを楽しんだり。
暮らしの場なので、食事も大切です。
個々に対応した摂取カロリーにより主食の量は決めていますが、おかずは配食サービス会社から届く材料を工夫して、時にアレンジしてお好みに合わせられるように頑張っています。
食事の支度も片づけも、食事や入浴の介助、様々な身のまわりのことへのお手伝いも、掃除や洗濯も翌朝までに一人でこなすので、いわゆるワンオペです。
(そこで思うに、グループホームに限らず、世の母(父)は、子育てシーンで同様な家事をこなし、さらに社会に出て働かれている!なんて偉大なことだとつくづく思います。)
でも、こうしたホームのワンオペの夜勤を、実に楽しいと思うのです。
やっぱり、思い同じくしたチームの中で、自分の手で進めた仕事を利用者様に喜んでいただけたら、それはもう至福の時でしかありません。
また、こうした基本的な快適さ、暮らしやすさの追求に加えて、「心」の在り方についても日々考えています。
「もし、自分がここで毎日暮らしていたらどう感じるだろうか?」
自分ならば、たまには夜遅くまで飲みに行きたいし、思い立ったら好きな場所に出かけたいし、買い物もいろいろ、食べたいものもや服も、風呂の時間や入り方も、見たいテレビや動画配信、そもそもネット環境やスマホありき、趣味も楽しみたい、友人と遊びたい、家族も大切などなど......
これらは「管理する」という魔法の言葉で、「あなたのためだから」「きまりだから」「前例がないから」と、スッとその思いが無かったように消えてしまうことがあります。
利用者様の思いを(想像しながらですが)スタッフみんなで書き出してみました。(写真は管理者のSさんです。)
こうした思いの集大成の中には、一見、無理としていること、意図して出来なくしている事もたくさんありました。
しかし、私たちの日常では、当たり前のようにしていることも多々あるものです。
「心」から放出される様々な思い。
一つ一つ、背景も含めて考えて、どうしたらそれが叶えられるかを皆で話し合いました。
さらに、管理者のSさんはこう言います。
愚行権を大切にしていこう!と。
一見愚かと思える中にも、生涯輝き続ける思い出に繋がるキラキラした本人だけの価値があること。
そうしたことをする権利が誰にでもあることを熱く語るSさんです。
ああ、この場所の未来の姿が楽しみでしかありません。
力を合わせて、暮らしの一員でありたいと心底思いました。
今年度はこんなことも始めました。
各種福祉事業所に設置が必須となっている『虐待防止委員会』ですが、Sさんの発案で、通常は職員で構成している委員会のメンバーの約半数を、ホームで暮らす利用者様に参加いただく試みをスタート。
もちろん虐待なんてありませんが、一緒に考えて「この家」で「この地域」で、当たり前で愉快で優しい暮らしを創り続けたいのです。
Sさんはさらに言いました。
私達は笠地蔵の様な行動をしよう!と。
「人知れず人を想い、人を助け、助けられた者もまた、人知れず感謝をつたえる。利用者か職員の区別なく、そうした思いで暮らしていける場所にしたい!」と。
そして、委員会当日、参加いただいた3人の利用者様の言葉は、それぞれ、如何なる研修テキストに増して心に響き大切に感じました。
長文、お付き合いいただきありがとうございました。
私は、素晴らしい仲間とこの場所で働けることに感謝しています。
そして、こうしたチームパワーをバネにして、サービスの向上に励んでいけたらと思うのです。