6月5日付Japan Newsブエノスアイレス発AP「ミレイ大統領は驚くほどにユダヤ主義に帰依しており、イスラエルは緊張を強いられる」を読んでみました。そもそも前段として今年の2月にミレイ大統領のイスラエル訪問があり、嘆きの壁の訪問などで彼は心を大きく動かされたようです。

 <エルサレムのオールドシティの神聖な西側の壁(嘆きの壁)に行き、ミレイ大統領は精神的な恍惚状態に陥った。古来からの石に頭と両手をつけて3年前にユダヤ主義を彼に教えた正統派のラビとともに祈りを行った。彼はカトリック教徒の生まれでカトリック教徒として育ったが、ユダヤ主義に大っぴらに関心を示すようになり改宗の意向さえ示すようになった>

 <壁から離れて、彼は膝まづいた。彼はワニッシュラビを抱き、すすり泣いた。『その瞬間、深い精神的な価値を体現した指導者がいることを誇りに思った』とワニッシュラビは2月の公式訪問を思い出しながらAPの記者にに語った。多くのアルゼンチン国民にとって、そのような誇りは危険なものであった>

 <それまでの数十年の政策を破って、ミレイ大統領は諸外国の政治指導者の中でより強く右翼のネタニヤフ首相の支持に回った。イスラエルはガザへの爆撃と侵攻で孤立に直面しており、36,000人以上のパレスチナ人が死に、ガザ地区は飢餓の淵に追いやられている>

 個人の信仰の自由は認められなければならないが、一国の政治指導者がユダヤ教に目覚めたからと言ってイスラエルに全面的に心酔するのはいかがなものかと思う。