蒲田行進曲[1982年日本] | 町田ロッテと野球散策

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いやぁ、野球って、本当にいいものですね。

 タイトルはよく知っていても実は観たことがない映画がとても多く、それはある意味ではどなたもそうなのだと思うのですが変な「征服欲」が我が頭の中で擡げてきてしまい、最近映画を観まくっています。しかも私の「独り時間」として自由が利く、午前3時に。

 ここしばらくは在宅勤務がメインとは言え遊んでいるわけにもいかずむしろ忙しかったので、今日は久々に「午前3時のロードショー」です。

 

 観たのは、『蒲田行進曲』。本当に、タイトルしか知らない映画でした。主演が松坂慶子であるのも再生してから知ったくらいです(パッケージもほとんど見ずにタイトルだけで借りたもので)。そして、舞台は蒲田ではないことも知ります。

 京都・太秦(うずまさ)の映画の撮影所の話です。破天荒でプライドの高い映画俳優「銀ちゃん」(風間杜夫)、そしてその子分衆である大部屋俳優「ヤス」(平田満)。ヤスは銀ちゃんによる理不尽とも言える押し付けを食らい、なんと銀ちゃんの女であった小夏(松坂慶子)と結婚することになります。

 大真面目なヤスが、実に興味深い男でした。むしろ主演は平田満なのではなかろうかと思うくらいにです。落ち目になっていく俳優銀ちゃんに再度輝いてもらおうと、あの新撰組の舞台としてはあまりにも有名すぎる池田屋の「階段落ち」のスタントに臨むのです。土方歳三演じる銀ちゃんの晴れ舞台はやはり池田屋。そこで勤王志士である浪人を演じたヤスは、派手に階段から落ちるのです。あまりにも危険ゆえこの「階段落ち」をやる演者が見つからずにこのシーンをカットしてしまおうと監督(蟹江敬三)はいったんは決めるのですが、落ち目俳優銀ちゃんのためにこの危険なスタントに臨んだのがヤス。新婚のヤスです。そして妻・小夏は臨月。

 

 映画の終わり方が、実に楽しかったです。最後は、びっくりしました。文字通りの、映画の中の映画でした。

 

 私、この映画のテーマ曲にもなっている『蒲田行進曲』が好きです。この映画の数年後に出来た『キネマの天地』は戦前の蒲田撮影所の話でしたが、この映画でもエンディングで新人女優だった有森也実が歌っています。調べたら、1929年の曲だそうです。

 

 京都・太秦へは一度行ったことがあります。たしか、マリーンズの熊本・鹿児島遠征の帰りにです(旅程おかしいですか?)。たしか、2011年のことでした。映画村では水戸黄門の撮影が行われており、現在『笑点』で活躍する林家三平(当時「いっ平」だったかどうか?)を生で見ました。たしか、「うっかり八兵衛」を演じていたのではなかったろうか。4年後の高輪で我々が「うっかり真中」を見ることになるとは想像だにしませんでした。

 その太秦での思い出は、手裏剣投げを体験できるコーナー。そこのおじさんが「あれね、ロッテの、なんだっけ、今江も来たんですよ奥さん連れで」と言っていたのを思い出しました。そうかさちこさんもここに来ていたんだと、意味の分からない感慨にふけりました。

 また太秦に行きたくなりました。コロナ、いつ終わるのでしょうか…。