昨日のソフトバンク戦は序盤にリードを奪われた時点で、かつソフトバンク先発のムーアの前にチャンスを築きながらも得点できない状況が続いたこともありややネガティブになっていたところでした。しかしそこから追いつき、勝ち越してしまうのが今年のマリーンズです。よく勝てたなぁ、というのが正直な感想です。
素晴らしかったのは、代打・菅野でした。先月のマリンでの延長10回でいい仕事をしたルーキー板東が相手でしたが、初球から積極的に振り、2球目もしっかりタイミングを合わせてのタイムリーヒットでした。足の速さはアレなので即刻代走が出され、この日の出場時間は数分でしたが、実に貴重な一打でした。今年の菅野は、なかなかいいです。清田との併用という形にはなると思いますが、きちんと自身が得たチャンスを活かしてくれているように見えます。こういう働きの積み重ねが、チームを押し上げてくれます。
一方ソフトバンクですが、またまたもの凄い選手が現れました。8回に登板した渡邉雄大投手…プロ初登板だったそうですがマリーンズ打線を三者凡退に仕留める見事な投球でした。左のサイドスローから繰り出される球は、ホームベースを斜めに斬ります。打席に立つマーティンは、審判に向かって「ナニコレ~!?」と驚きの表情を見せてみました(ものすごくかわいかったですね)。この時点でもう、渡邉の勝ちです。左のサイドスローで遅咲き、そして「渡邉」…
かつてダイエーの優勝に貢献した左のリリーバー・渡辺正和を思い出された方も多かったのではないでしょうか。現在福岡大学の監督を務める渡辺氏は「渡邊」らしいですが、その渋い活躍の隠れファンは少なくはなかったのではないかと思います。大きな声で言えないのですが、実は私もそうです。「ナベじい」という愛称もあった渡辺正和でした。
「金満」が揶揄されるチームですが、選手の育成も見事です。今年のソフトバンクの選手の中にも育成選手出身の選手は多々います。なんといっても千賀、甲斐です。そしてほかにも周東や二保、大竹もそうです。この渡邉もついこの前まで育成選手でした。そしてこの日は9番の藤岡からだったので、「1人ランナーが出たら和田康士朗との対戦があるじゃないか!」と思っていたのです(※和田は前述の菅野の走力がアレだったので出た代走として3番に入っていました)。渡邉と和田はともにルートインBCリーグ出身で(渡邉は新潟、和田は富山)、同じ年に育成ドラフトで指名されています。その両者の対決をいきなり観られるなんて最高じゃないかと盛り上がっていたのですが、なんと三者凡退。和田まで回りませんでした…
いやあ、またしても強敵出現です。