まだ11月ではあるのですが、街はもうクリスマスモードです。至るところ、イルミネーション。昨日通り過ぎたスカイツリータウンもそうでした。
昨日は祝日だったためかなりの人が訪れたスカイツリー、そこであの有名なクリスマス・ナンバーが流れていました。クリスマスを祝福しつつもすかさず新年をも祝うあの曲。
ジョン・レノンの“HAPPYXMAS”です。
ただ私がこの曲を好む理由は、クリスマスに対する祝福以上に、バックコーラスの素晴らしさ!あの有名なフレーズの後ろのコーラス…
“War is over…”(戦争は終わった)
トルストイの『戦争と平和』では戦地で戦うボルコンスキイらとロシアで暮らすナターシャら、そしてすっとんきょうながらも思索的外遊を続けるピエールが描かれます。戦地の血腥い様子と上流社会における社交の場。くしくも戦争のおかしさに気づいたのはピエール。(そんな話だったような気がします)
社交界が素晴らしいとは思いませんが、その究極の対比にはめまいすら覚えます。
戦争は終わったのだからクリスマスを楽しもうじゃないか。ただならぬクリスマスソングを作ったジョンは9年後に凶弾に倒れてしまうわけですが。
欲望が戦争を産み、戦争が憎しみを産み、憎しみはまた戦争を産む…人はその縛りから逃れられないものなのでしょうか。
クリスマスを祝うことによって戦争の連鎖から逃れられるならば、そうしようじゃないか。たとえキリスト教徒でなくても。たとえ商業的であっても。
ハッピー・クリスマス。