凡そ600年前というと、室町時代ですか。私の「ざっくり日本史」によると南北朝時代が終わってから応仁の乱が始まるまでの間あたりでしょうか。たぶん、その頃に金閣寺は建立されたのかな。
という事で、ちょっと遠い昔の話を想起してしまったのが、ローマ法王・ベネディクト16世の退位というニュースでした。私には、恐ろしく縁遠い話ではあるのですが。アメブロでこのニュースに触れる人、なかなかおるまい。さてこの「600年前」なのですが、ローマ法王が存命中に退位するというのが凡そ600年ぶりだそうです。1415年に退位したグレゴリウス12世以来・・・うーん、ピンと来ません。なんでこの話題を選んでしまったのでしょうか私は。
ローマ法王、「ローマ教皇」とも言っていました。私が高校時代に一教科だけマニアックに勉強したのが世界史で、模擬試験の蜘蛛の巣のようなグラフはいつもいびつなペンタゴンを描いていたものです。その頃が懐かしい・・・ローマ教皇、かつては強大な政治力を持っていました。「カノッサの屈辱」という、名前だけが独り歩きした事件がありましたが、これは教皇グレゴリウス7世がドイツ(神聖ローマ帝国)皇帝・ハインリヒ4世を破門し、赦した事件。そしてイギリス国王の離婚にも首を突っ込み、ここでも国王ヘンリ8世を破門。インノケンティウス3世の時代には「教皇領」というものが最大版図を誇ったとか・・・おぼろげに覚えております。ちなみに教皇領の今の姿が、あの小国・バティカン市国です(ざっくり言えば)。ローマ・カトリック教会が強大だったヨーロッパにおいてやがて国家がそれを凌駕し、教皇(法王)の影は次第に薄くなりました。
とまあ、かつての「世界史おたく」時代を思い出した話でした。それにしても600年って、凄いな。
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休日の今日、本当は出かけるつもりだったのですが妻がこれでもかというくらい寝てしまい、結局家から一歩も出ませんでした。したがって、またまた読書三昧。今日だけで2冊読んでしまいました。
☆角田光代『対岸の彼女』
昨年『八日目の蝉』を読み、興味を持った作家さんです。読み終えてから「直木賞」受賞作と知ります。35歳の女性二人の話、性格は対照的。ただそれぞれ人とのかかわりにおいては似たような歩みもあります。これは男も女も変わらないのかもしれませんが、生きていく間に多くの人と出会い、通り過ぎます。その「人と出会うこと」は時には空洞も残します。人付き合いというのは決して楽しいものばかりではありません。いろんな人がやってきて、去っていく。そこに恐れを抱くこともあります。どうかなってしまうこともあります。人の顔色を幾らか窺いながら生きていくのは、案外つらい。ただそれでも人は、先を行かねばなりません。多くの人々が己を通り過ぎる一方、残る人もいます。かくいう私も、学生時代の知人は全く残っておりません。比較的近いところでおつきあいしているのは、ほぼ職場の人とマリーンズ仲間です。あ、野球にたとえるとわかりやすいか。かつて西武ファンでしたが、その頃の友はもう何をしているか分かりません。方やマリーンズファン、こちらは今もお世話になっております。
今後とも、宜しくお願い致します。一期一会を、大切にしたい!
ちなみに次のローマ法王を選ぶ集まりを「コンクラーベ」と言うそうです。どうしても「根くらべ」という日本語を連想してしまいます。
