今年も愛を込めて観劇を… | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

今年も愛を込めて観劇を…

2024年も一期一会の舞台から明日を頑張って生きようというエネルギーをもらいたいと思います音譜愛を込めて勝手に観劇日記も今年も頑張りま〜すおーっ!あせる



今年最初のミュージカルは去年チケットを取るか迷っていて足を運ばずにいたのですが、やっぱり観ておきたいと梅田芸術劇場メインホールに遠征し



小池修一郎さんの書き下ろしの新作で古川雄大さんが主演を務めるミュージカルピカレスク「LUPIN~カリオストロ伯爵夫人の秘密~」を観劇してきました。



音楽はミュージカル「1789 〜バスティーユの恋人たち〜」でもお馴染みドーヴ・アチア氏。1番の目的は去年宝塚を退団してから初舞台となる元男役トップスターの真風涼帆さん。



「今までは心は男性でしたけど、今回は心を女性にして男装しないといけないので難しいと思う」とインタビューで話していた真風さん。



女優として初めて舞台に立つ時は観る側もドキドキするものですが全く違和感なし。短髪のウィッグからの金髪ロングヘアーは「ベルサイユのばら」のオスカルそのもの。



演じるのはルパンと対決する謎の美女カリオストロ伯爵夫人で、男装では黒燕尾やガウン姿で登場し、ルパンを演じる長身の古川雄大さんと並んでも見劣りしないクールダンディな真風さん。



そして女装!?では喪服ドレスや胸元や背中が大胆にあいた妖艶なドレス姿を見せてくれました。いやらしさを感じさせないのも元々備わった気品と立ち振る舞いが美しいから。



シャーロックホームズの弱味に漬け込んで挑戦的な眼差しで誘惑したり、やたらマッチョな側近のレオナールに対しては上から目線で"お黙り"と言いそうな女王様。



永遠の命を持つと噂されるのも頷けるミステリアスな伯爵夫人を楽しそうに演じているのがとても印象的。「実は私は…」と正体をバラしながら高笑いで去っていくラストシーンも痛快でした。



物語は小説「怪盗ルパン」シリーズを基に、本当に自由な発想でシャーロックホームズなど、様々なキャラクターが入り乱れるラブロマンありのサスペンスアクションで小池ワールド全開。



「宝塚か」と思ってしまうほどファンタスティックな演出、しかも2人の宝塚元男役トップスターを相手役に、女装してもビジュアルで負けないエレガントな俳優さんは恐らく古川さんだけ。



帝国劇場の舞台に初めて立ってから11年、今作品が初の帝劇単独主演となった古川さん。自由奔放に生きながら何でも完璧にこなすキャラクターで、ルパンはミスができない役柄と話していましたが



黒マントを翻して颯爽と登場するルパン、老博士、新聞記者、歌姫など七変化で、役柄に合わせて歌声も変えていてミュージカル俳優としての力量と多彩さを感じさせてくれました。



極め付けはピカピカと青色のネオン輝く巨大な蝶ネクタイのリボンゴンドラに乗り空を舞うシーン。堂々と乗りこなせるのはスターの証ビックリマーク



ヒロインのクラリス役は真彩希帆さん。女性参政権運動に賛同したり慈善事業への強い思いを持っていて、結婚相手は自分で決めたいと政略結婚をさせようとする父親に反発するなど



自立を夢見るものの王子様の登場を待つプリンセス感は否めず、宝塚娘役的なポジションなのは少し残念でしたが、抜群の歌唱力で幕開けの「願いが叶う日」は聴き惚れました。



ルパンとは永遠のライバル同士と自任する名探偵シャーロック・ホームズを演じる小西遼生さんが秀逸でした。ビジュアルは完璧で事件解決で活躍するかと思いきや



カリオストロ伯爵夫人に骨抜きにされたり潜入するために女装したりと、何のためにやって来たんだと突っ込みたくなるダメホームズが逆に癖になりました。真面目な顔でポンコツは最強です



もうひとり非常に気になったのはカリオストロ伯爵夫人にピタリと寄り添う下僕レオナール役の章平さん。ルパンを痛めつける場面では何故か上半身裸でサスペンダー!?



恵まれた体躯から漢らしさが醸し出ていて、蠱惑的な女主人に「やっておしまい」的に命令され素直に従う若きボディガードに目が釘付けになりました。



突っ込み所満載なのも小池ワールドの魅力のひとつ。荒唐無稽で今までに観たことのないとにかく何でもありのファンタスティックな作品「LUPIN~カリオストロ伯爵夫人の秘密~」堪能しましたクローバー