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かかあ天下が良い!
映画「ケアニン」や「ピア」をプロデュースした山国秀幸さんが率いるワンダーラボラトリーチームと私が学長を務める在宅医療カレッジがコラボレーションし
在宅医療に携わる専門職を対象とした学びと繋がりを提供する動画配信プラットフォーム「Peer Study 在宅医療カレッジ」が今月からスタートしました
リリースを記念して【今、在宅医療の現場で起きている課題~これからの在宅医療~】をテーマに医療法人社団悠翔会の理事長で
診療部長の佐々木淳先生と神戸市の北須磨訪問看護・リハビリセンター所長の藤田愛さんのスペシャル対談を先日開催しました。
急性期病院に勤務していた藤田さんが訪問看護に携わるようになったのは1998年。ちょうど末期がんが見つかった母を在宅で看取ろうと私が決断した時期と重なります。
若かりし頃はドクターに怒られたこともあったという藤田さん。1人診療所で24時間365日診察にあたる先生を支えるためには、先生に何でもお伺いを立てるのではなく
「貴方に任せた」と言ってもらえる自立した訪問看護師であることが大切で、今では藤田さんだからと難しいケースを任される信頼の厚い存在に。
「在宅はかかあ天下が良い」こんな風に藤田さんは表現していましたが、訪問看護師と医師の在宅での役割分担は〈8対2〉ぐらいで、医師の重要な仕事は責任を取ること。
佐々木先生も藤田さんと同様で在宅を始めた時は看護師さんに叱られながら育ててもらったと話していました。医師の役割は「やれることとやれないこと」を判断すること佐々木先生。
医師が暮らしを全て支えられるわけはなく患者さんに必要なケアの優先順位を見極めて、薬は薬剤師、食事は管理栄養士など多職種へのタスクシェアやタスクシフトをコーディネートすることが出来るかどうか。
またコロナ禍で改めて浮き彫りになった在宅の課題もありましたが、逆に何かあったらとりあえず病院に行くのではなく、在宅で出来ることがあると認識を新たにする機会にもなったとのこと。
在宅医療の体制が整わない中でコロナ禍に直面した神戸市で沢山の患者に向き合った藤田さん。コロナ前は準備が出来ている中で看護が出来ましたが、実はそれは贅沢な環境だったと振り返ります。
ですが感染リスクもあり短い時間の中で、しかも限られたマンパワーでケアに当たらなければならなかったコロナ禍では、普段はお任せだった患者さんや家族との協働が出来たそう。
在宅には一緒に作っていくやり甲斐があると藤田さんは話していましたが、在宅に正解はないということだと思います。今もなお学び続けている佐々木先生と藤田さんに在宅に携わる専門職のあるべき姿を見ました。
私が母を住み慣れた自宅で看取ってから四半世紀が経ちます。当時は在宅医療も訪問看護の体制も全く整っていませんでしたが、信頼できる緩和治療科の医師と看護師に出逢い希望を叶えることが出来ました。
いまだに自宅を選択できてないのは何故か。病院とは違いナースコールのない自宅を選んだ時に患者や家族に求められるのは〈覚悟〉と〈決断〉です。お任せではなく協働する在宅が実現できるように私も伝え続けていきます
在宅医療に携わる専門職のための動画配信プラットフォーム 「Peer Study 在宅医療カレッジ」の詳細はこちらのプレスリリースをご覧ください☞
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000056629.html