心揺さぶられる瞬間を | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

心揺さぶられる瞬間を

日曜に所沢航空記念公園にある野外ステージで開催された第43回日本リハビリテーションスポーツ学会研究大会のシンポジウムに参加してきました音譜



テーマは「インクルーシブ社会の実現に向けて~既存の地域資源に着目して~」で、公園などの地域資源とスポーツの特性を活用して何が出来るかを考えました。



パネラーの順天堂大学スポーツ健康科学部スポーツ健康科学研究科准教授の室伏由佳さんとは久しぶりの嬉しい再会でしたキラキラ



身体を酷使せざるを得なかった現役時代のお話や楽しさや喜びを感じることが出来るスポーツは未来への投資であり



長く続けることで生涯の財産になるなど、スポーツをやる目的やイベントに参加するメリットを提示することも大切だと室伏さん。



西アフリカのセネガルでブラインドサッカーなどパラスポーツを通じて、インクルーシブ社会づくりを目指す一般社団法人WITH PEER 代表理事の松尾雄大さん。



松尾さんがこの活動を始めたきっかけは視覚障害を持つセネガルの友人の存在だったそう。障害者を差別しないという法律はあるものの偏見は根強く制度などまだ未整備の状況。



日本のような公園もないセネガル。松尾さんは路上などでボッチャを開催し障害のあるなしに関係なく一緒にスポーツを楽しめる機会を作っています。



場所にこだわらずに暮らしの中でスポーツを〈日常化する〉場面を増やしていくことで、インクルーシブという言葉を使わなくて良い社会が出来るのではと松尾さん。



埼玉県ヘルプマーク普及大使の石川美紀さんは、緑内障のため左目の視力がわすがに残るロービジョンの視覚障害を持っています。



自覚症状がないまま進行する緑内障。好きだった運動も出来なくなりひきこもるようになった石川さん。そんな中で機能訓練士さんから国立障害者リハビリテーションセンターを紹介されます。



チャレンジドヨガ、伴走者と一緒にランニングしたりと世界が広がっていったそう。年代も障害も様々な人達と共に笑い楽しみ支え合うスポーツに出逢い価値観や人生が大きく変わったと石川さん。



11歳の時に脊髄炎のために下半身不随となり車椅子ユーザーになった齋藤由紀さん。今年3月の統一地方選挙に無所属で立候補し所沢市議会議員に。



社会福祉士として就労継続支援事業所に勤務しながら議員活動を続ける二刀流。スポーツは得意ではなく好きじゃなかったそうですが



今回参加して初めて楽しいと思えたと話してくれました。当事者の視点を活かした齋藤さんのこれからの活動に期待してます音譜



「人は人に出逢い変わる」私も母が車椅子になったから気づけたことが沢山あり、世の中にはすでに様々な人達が暮らしていることを知りました。



スポーツは人間の可能性を可視化するチャンスでもあります。少しの工夫で障害のあるなしに関係なくスポーツを楽しむことが出来るのがユニバーサルスポーツ。



パラアスリートも始めから早く走れたわけではありません。出来ないと諦めずに挑戦する姿やプロセスが大切で、同じように障害を持つ人が自分にも出来るかもと思えるきっかけになります。



スポーツではありませんが、口に筆をくわえて墨絵を描く人の展覧会に母を連れて行った時に、その方の実演を目の前で見て「頑張ってる、頑張ってる」と大粒の涙を流したことがありました。



重度障害を負ってもどかしいことが沢山あったと思いますが、家族には1度も愚痴も泣き言もこぼさなかった母。そんな母の心が揺さぶられた瞬間を目の当たりにしました。



環境を変えていくためにはまずは〈出来ないことではなく出来ることを数える〉という発想の転換をすることが大事。



障害のあるなしに関係なく気軽に参加できて一緒に楽しめる機会や誰かの心を動かす瞬間をこれからも作って行けたらと思いますクローバー