光と愛を求めて。。。 | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

光と愛を求めて。。。

【芸術の秋〜心にゆとりと栄養を音譜


2019年の時も城田優さんが主演と演出を兼ねるということで話題になった「ファントム」を観劇してきました。宝塚版は観ていましたが城田さんバージョンは初めてキラキラ



今回は演出とファントム役だけでなくクリスティーヌの才能を見出すシャンドン伯爵役も城田さんは演じていてなんと3刀流!?



城田さん演出のファントムは、みんなが恐れるような怪物ではなく、暗闇に生きることを余儀なくされながら、光と愛を求め続けた子供の心のままのエリックを丁寧に描いていて胸が締め付けられました。



オペラ座の地下で暮らすエリックが唯一心を許している、オペラ座の元支配人キャリエールと交わす会話にも、見た目は立派な大人ですが駄々っ子のような無邪気さが滲み出ていましたし



お気に入りの森をクリスティーヌと散策する場面では、自分の好きなことを一方的に話すエリックの姿から人とのコミニケーションが苦手なことが伝わってきて、一生懸命なほど切なくなりました。



クリスティーヌに嫉妬し彼女を陥れるカルロッタを皆本麻帆さん。かなりクセ強めな演技でしたが、振り切れた毒女であればあるほどクリスティーヌの天使ぶりが際立ちました。



またそこまでやるのというカルロッタ夫婦の掛け合いも爆笑でしたが、2人を待ち受ける惨劇を知っているだけに哀れすぎる。



そして愛する者を傷つけられた憎しみは狂気に変わり、エリックを残忍な殺人へと駆り立て、怪物ファントムへと変貌していきます。



クリスティーヌを演じるのは元宝塚娘役トップの真彩希帆さん。宝塚時代も歌に定評がありましたが、ファントムが魅了されるのも納得の天使の歌声を聴かせてくれました。



そんなクリスティーヌから仮面で隠している素顔を見せてくれと懇願されたエリック。始めは拒絶しますが全てを受け入れるという言葉を信じ仮面を外しますが。。。



「考えてみれば生まれてきたことは悪くなかった」と自分の人生を肯定したエリック。親身になってくれていたキャリエールは実はエリックの父親で、エリックはそのことを知っていました。



岡田浩暉さん演じるキャリエールとの親子のやりとりの場面が素晴らしかった。エリックが本物の怪物にならなかったのはキャリエールの愛があったから。。。



どのお芝居もいつも緊張していて魂を消耗させながら舞台に立っているという城田さんのインタビューを読んだことがありましたが、ファントムはその中でも格別。



カーテンコールでは立ち上がれなくなるほどだと言っていましたが、まさにその言葉通りで城田さん全身全霊でした。きのうが千秋楽だった「ファントム」また再演を楽しみにしていますクローバー