必要な制度を作る! | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

必要な制度を作る!

東京も暑いですが金沢も暑かったあせる先日介護労働安定センター石川支部さんが主催した研修会でお話をさせていただきましたひらめき電球



介護労働安定センターは1992年に設立された団体で全国各地に支部があり、これまでも様々な県のセンターさんに声をかけてもらってます。



今回は〈ヤングケアラー〉についても話をすることができ、介護職としてだけではなくひとりの大人として、身近に気になる子供がいたらまず声をかけて欲しいとお願いしました。



ヤングケアラーについての相談を初めて受けたのは実は介護現場で働くヘルパーさんからでした。ヤングケアラーと思われる子供を見つけたけれどどうしら良いのかという相談でした。



介護保険制度の対象は〈要介護者〉ですので家族の分の洗濯や食事を作ることは出来ません。だからといって見て見ぬふりをして良いことにはなりません。



家族が介護により抱えている生活の不安や精神的な悩みの相談に乗ることは、地域包括支援センター含めた現場で働く全ての介護職の大切な業務のひとつです。



さらにヤングケアラーは高齢者や認知症の家族を介護しているケースだけではありません。それらのケースには介護保険制度で対応することは難しいかもしれません。



ですがこれまで積み上げてきた多職種連携のノウハウは教育と福祉の連携のお手本に絶対になりますし、地域包括ケアシステムの柔軟な運用は可能だと私は考えています。



地域包括ケアというネーミングは分かりづらくてセンスがないと思っていましたが、そうではないことに気づきました。



せっかく〈地域包括〉という言葉が定着してきたのですから、高齢者や認知症だけではなく対象を拡大して地域で困り事を抱えた人を包括的にケアすると考えてみてはどうでしょうか。



国は2021年から地域の中で困り事を抱えた全ての人を対象に支援する〈重層的支援体制整備事業〉をスタートさせています。この事業は制度や専門性で支援を必要とする人を線引きせずに



地域で連携して支援やサポートをするというもので、既存の制度では対応しきれない課題があるということを認めたということでもあります。



これまたネーミングが分かりにくいためにまだ具体的に使いこなしている自治体はまだありませんが、重層的支援体制整備事業はヤングケアラー支援にも活用できるはず。



当事者だけでなくケアラーを支援してきた介護現場の経験をぜひヤングケアラー支援でも発揮して欲しいと思います。



ヤングケアラーに関する法律や制度はまだありませんので、必要な人に必要な支援が届くように、そして必要な支援が出来る制度の創設のために私も力を尽くしますクローバー