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どんな学校でも起きる

毎週日曜あさ625分からオンエアのニッポン放送「ひだまりハウス〜うつ病と認知症を語ろう」



先週に続き今週日曜のゲストはいじめを本気でなくすために活動するTIU総合探偵社代表で通称〈いじめ探偵〉の阿部泰尚さんです。



〈いじめ探偵〉の阿部さんのところには累計で1万件の相談が寄せられているそうですが、教育現場だけではいじめを解決できていない現状を表しています。



まさかいじめを調査することになるとは想定してなかったと阿部さん。いじめを調査するきっかけとなったのは「娘が不良になった原因を知りたい」という依頼を20年前に受けたこと。



調べていくとこの少女は強要されて万引きをさせられたという事実が明らかに。いじめの実態を突き止め解決に導いたそうです。



いじめを超えた犯罪行為に直面している被害者がいることを知った阿部さん。見て見ぬふりが出来ずいじめの調査に取り組むことになります。



1年間に1000件ほどの依頼がありスタッフはいるものの、ほとんど阿部さん1人で無償のボランティアで調査活動をしているそう。



今も変わりませんが探偵という職業に対しての警戒心から調査に協力してもらえないことは日常茶飯事で、地方では尾行されたり脅迫状が届いたり、ある時には拉致されたことも。



「この地域に、この学校にいじめがあるはずがない」そんな大人の思い込みが調査の大きな壁になっていることが分かります。



「いじめはゼロ件です」という返答は間違いなく嘘であり、調査さえやっていないのが現実だと阿部さんは指摘します。そして「いじめはどんな学校でも起こる」とも。



子供から直接相談がくることもあり、その場合はかなり事態は深刻で緊急性が高いとのこと。またSNSの普及でいじめの質は変わってきていると阿部さん。



外からは見えにくくなり深く潜り込んでしまっていて、被害者は24時間どこにいても逃げられない状況に追い込まれてしまいます。



1度やられると気になってしまい気が抜けなくなるだけでなく、加害者によるいじめは容赦がなく時に一斉に攻撃され生きる力さえ奪っていくとのこと。



学校がきちんと対応していれば〈いじめ探偵〉の出番はないはずなのに、一向に減らない阿部さんへの調査依頼。



「いじめをなかったことにしよう」被害者が沈黙している場合では、学校や教育委員会がいじめを見て見ぬふりをすることは残念ながらよくあることで



被害者が訴えたとしても事態を過小評価し、いじめではなく子供同士の単なる〈いざこざ〉だと決め付けていじめを隠蔽しようとすることも。 



2011年に滋賀県大津市で起きた中学生がいじめを苦に自殺した事件をきっかけに、2013年に「いじめ防止対策推進法」が施行されました。



「被害者が心身の苦痛を感じているもの」と法律では定義されていますが、驚くことに先生や学校、教育委員会も法律を守らないどころか



この定義を知らないというお粗末さ。さらにいじめかどうか判断するのは自分達だと開き直る教育委員会や先生もいるそうです。



阿部さんはいじめは大人の社会の問題を映し出していて、大人の事なかれ主義のために子供達が犠牲になっていると訴えます。



被害者は親を心配させたくないという想いもあり、簡単にいじめられていると打ち明けることが出来ずにいます。



適切な対処ができないでいる間に、加害者は子供特有の残酷性によりいじめ行為をエスカレートさせていくと阿部さん。



いじめ探偵を続けているのはいじめの被害を受けている生徒が安心して学校に通えるようにするため。



早い段階でいじめの芽をつむことが出来ればと日々全国各地で奮闘する〈いじめ探偵〉阿部泰尚さんのインタビュー先週528OA分はこちらから☞


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