全ては優しさ。。。 | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

全ては優しさ。。。

きょうはみなさんにぜひ観て欲しい映画をご紹介します映画630日から新宿ピカデリーやシネスイッチ銀座などで全国ロードショーとなる映画「オレンジ・ランプ」です。



この作品は39歳で若年生認知症と診断された丹野智文さんの実話に基づく家族の物語。丹野さん役の只野晃一を和田正人さんが、奥さんの真央役を貫地谷しほりさんが演じます。



月刊「厚生労働省」6月号の特別企画で真央役を演じる貫地谷しほりさんにインタビューさせていただきましたキラキラ残念ながら写真は雑誌が完成してからのお楽しみ音譜



一緒に写っているのは厚生労働省の認知症施策担当の和田幸典さんです。和田さんのお婆様が認知症だったそうで、認知症についてもっと知っていたら違った対応が出来たのではとご自身の実体験も話してくれました。



映画のモデルの丹野さんとのご縁は7年ほど前に遡ります。お手伝いしていた埼玉のNPOが主催した勉強会にゲストで来てくれたのですが、丹野さんはまだ講演を始めたばかりのころでした。



その後にも私がパーソナリティーを務める認知症をテーマにしたニッポン放送「ひだまりハウス」にも出演していただきました。



それ以外にもご一緒することが度々あり丹野さんの体験は何度も聴いていましたが、診断前後のエピソードや家族との歩み



そして職場の理解もあり工夫しながら仕事を続けてきた様子など映像化された物語を改めて観ると、現実を受け入れ今に至るまでの不安や葛藤が胸に迫ってきました。



「私も主人も認知症は人生の終わりだと思い込んでいた」というナレーションがありましたが、人の名前や顔が思い出せないなど少しずつ悪くなっていく記憶力。



妻とまだ幼い娘2人に自分の異変をどのように話したらいいのか、果たして受け入れられるだろうかという不安を抱えていた丹野さんは、認知症と診断された直後は一度は絶望の淵に立ちました。



「認知症になったら終わり」インターネットで検索すると進行が早いや 寝たきりになるなど飛び込んでくるのは最悪の情報ばかり。早期発見したけれど早期絶望。。。



そんな状況だった丹野さんを救ったのは当事者の存在でした。はじめは奥さんが困った時に相談できる場所になればと思い参加した認知症の人と家族の会。



同じ悩みを抱えた当事者同士で飲んでいる薬や症状のことなどを話すことができ、いつのまにか丹野さん自身が集いに参加するのが楽しみになったそう。



何より10年経っても元気でいる同じ若年性の人に出会ったことで認知症でも終わりではないと気づくことができたと丹野さんは話していました。



「何かあったら」と家族は心配して当事者の行動を制限してしまいがちですが、本人から可能性を奪ってしまうのは周囲の諦めや決め付けなのです。



「できることを奪わないで下さい。そして待って下さい。信じて下さい」失敗しても怒られない環境が必要で当事者が自信を持って行動することが大事だと丹野さん。



貫地谷さん演じる真央さんの行動が少しずつ変化していく姿から認知症との向き合い方に戸惑っている家族や周囲の人が学ぶことが必ずあるはず。



「こんな理想的なことがあるんだ」と思ったと貫地谷さん。でもこれを丹野さんの奇跡で終わらせてはダメで認知症の人が自分らしく暮らせる優しい社会が当たり前になって欲しいとインタビューで話してくれました。



辛い時は泣いても良いと晃一から言われて真央が涙する場面がありましたが、本人も家族も1人で抱えずに弱音を吐いても良いし誰かを頼っていいということも映画は教えてくれます。



丹野さんは全国各地で講演活動をしたり、当事者の悩みに耳を傾けています。こうした活動が出来ているのも家族や会社など周囲の理解があるから。



支援する人は全て〈パートナー〉であり、介助してくれる人される人ではなく出来ることをお互い一緒にするだけ。



「認知症になってもあの人はあの人だった。諦めない人生の再スタートが出来た」映画の中で中尾ミエさんが演じる認知症のご主人を見守る女性の力強い言葉に背中を押される真央と晃一。



同じ認知症の仲間を支えるために丹野さんは当事者が当事者の声を聴く試み「オレンジドア」を立ち上げました。最初の1歩を踏み出すドアになるようにという願いを込めて。



認知症に対する社会の偏見や誤解を解消するために自ら語り歩みを進める認知症当事者に私達は追いついているでしょうか。



認知症になっても自己決定して自分らしく生きられることを教えてくれる丹野さんや当事者のみなさんこそ私達の行く道を照らしてくれる「オレンジランプ」です。




全ては〈優しさ〉ですと丹野さんが言っていたように優しさに包まれた気持ちになれる映画「オレンジ・ランプ」ぜひ劇場でご覧下さいクローバー



貫地谷しほりさんへの月刊「厚生労働省」特別企画のインタビューの詳細はまたお知らせしますキラキラ



映画「オレンジ・ランプ」公式ホームページはこちら☞


https://www.orange-lamp.com/