千年の時を経て。。。
京都旅2日目は1000年近い時を経てなお美しさが色褪せることがない〈平等院〉平安時代に全盛を誇った藤原頼通が極楽浄土を再現したといわれている平等院の見所は金色の鳳凰が輝く〈鳳凰堂〉です。
まるで池に浮かぶように建てられた鳳凰堂は2014年に改修され、金箔が施された鳳凰は創建時の美しさを取り戻したように輝いていました。
堂内に鎮座する阿弥陀如来坐像は平安時代最高峰の仏師定朝が手掛けた仏像として現存する唯一の作品で、国宝に指定されています。鳳凰堂内の国宝だけでもその数なんと74点。
鳳凰堂の壁と扉には「九品来迎図」、阿弥陀仏の背後には「極楽浄土図」が描かれています。また左右の壁には極楽浄土の主である阿弥陀如来を讃嘆供養する52軀の「雲中供養菩薩像」が。
そして金、ガラス玉、鏡、螺鈿などで装飾されていたご本尊の頭上の天蓋と、今は色褪せていますが在りし日の鳳凰堂を想像するだけでまさに極楽。
平等院の極楽浄土の景観を損なわないよう大半が地下に建てられているミュージアム「鳳翔館」には初代鳳凰、雲中供養菩薩像、初代梵鐘が展示されていて間近で見られます。
雲中供養菩薩像は尾を靡かせた雲に乗って飛翔しながら、それぞれ違う楽器を奏で、香炉や天蓋を捧げ持ち、舞を踊ってリズムをとっていたりと一体一体個性があり見飽きません。
菩薩像の顔がひとつひとつ違っているのは仏師定朝の指導の下で100人以上いたとされる工房の職人達が作ったものだからだそう。
完成時は鮮やかな彩色などで装飾されていたと考えられる菩薩像達。祈る人達を苦しみのない極楽浄土に誘う重要な役割を担っていたことが伝わってきます。
生憎の曇り空でしたが晴れた日には陽光が池に反射して堂内を照らすという様子をイメージして一句。。。
〈春光に 雲中菩薩 祈り舞う〉
日本人よりも外国人の観光客の方が多くインバウンドが復活してきたなという感じでした。ファミリーで来ていた小学生ぐらいの女の子が
鳳凰堂の壁の絵を熱心に見て通訳さんに話しかけていたのが印象的でした。日本を好きになってくれていたら嬉しいです
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