恩恵は次の世代に。。。 | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

恩恵は次の世代に。。。

〈芸術の灯をともし続けよう~舞台にエール音譜


「歴史上初めての中華統一はたった2人の少年から始まった」というフレーズだけで胸が熱くなりますが、これまでもテレビアニメ化と実写映画化されている原泰久さん原作の「キングダム」が舞台化されました音譜



戦災孤児で名字さえ持たない低い身分でありながら"天下の大将軍"を目指し成長していく信と、壮絶な幼少期を過ごした過去がありながら若くして王としての風格を纏う嬴政(えいせい)



見所満載のキャスティングで、まず注目は当然ですが信役の三浦宏規さんと高野洸さん。実は2人が2019年に共演した「ミュージカル『刀剣乱舞』髭切膝丸 双騎出陣~SOGA~」を観ていた私目



そしてその前の2015年には三浦さんが16歳の時に主演を務めた Rock Ballet『義経』も偶然観劇していて今回選んだのはもちろん三浦さんの回キラキララブラブ



「命懸け」と表現するほどの過酷なアクションをバレエで鍛え上げた身体能力で軽やかにこなす三浦さん。共演者からも「三浦さんの周りには重力がない」と言わしめるほど。



野生味あふれどんなに強い相手に対しても臆せずに立ち向かっていく信。言葉は乱暴だけれども純粋な気持ちで真っ直ぐに夢を語る信に嬴政が心許していく様子も良かった。



そしてのちに始皇帝となる嬴政役と身代わりとなり命を落とす信の幼馴染の漂役との2役を演じるのはこちらもWキャストで私が観たのは小関裕太さん。



舞台版では嬴政の人質時代の様子が丁寧に描かれていて、闇商人の女頭目の紫夏により嬴政が助け出される場面でのやりとりに心震えました。あまりにも凄惨な体験により痛みさえも感じなくなっていた幼少期の嬴政。



「貴方ほど辛い想いを経験して王になる者は他にいない。だから誰よりも偉大な王になれる」紫夏の言葉により嬴政は心に光を取り戻し再び人を信じられるようになります。



〈恩恵は次の世代に〉命を賭して自分を救ってくれた紫夏からのメッセージ。嬴政は人を殺さないで良い世の中を自分が創ると胸に誓います。



決して取り乱さず冷静な嬴政を見事に演じた小関さん。自分のために多くの人間が命を落としているからこそ、その現実を全て受け止め最善を尽くすその凛とした姿は真の王。



もう1人楽しみにしていたのは圧倒的な強さを誇る謎多き将軍王騎を演じる山口祐一郎さん。「帝劇の怪人」とも称される山口さんが圧倒的な存在としてまさに帝国劇場に降臨アップアップ



初めて帝劇の舞台に立つという若手俳優を見守る山口さんと、味方なのか敵なのか分からない立場で高みから戦況を見つめる王騎の姿がオーバーラップしました。



そんな山口さんと35年ぶりに共演するのは劇団四季の先輩の壤晴彦さん。壤さんが演じるのは嬴政の曽祖父の昭王役と王の弟と共謀し謀叛を起こす竭氏の2役。



先日、佐々木蔵之介さん主演の「守銭奴」で老婆役の壤さんを観たばかり。実は山口さんと舞台で台詞を交わすのは初とのこと。しかも叶えられなかった夢を王騎に託すという場面で。



そして一点の曇りもない目で中華唯一の王になると口にした嬴政に昭王の姿を重ねる王騎。まさにそれぞれの役者人生が重なりミュージカルファンとして感無量でしたクローバー



嬴政に献身的に仕える昌文君役を小西遼生さん、壁役は有澤樟太郎さん。そして梟の着ぐるみがトレードマークの河了貂役は川島海荷さんで再現度は完璧OK



また舞台セットは「王」「中」「華」の文字の形をした3つの可動式の巨大な岩を動かすことで王宮内から山の民が暮らす険しい山までダイナミックに場面転換。



帝国劇場が入る「帝劇ビル」は建て替えのために2025年を目処に、一時休館することがすでに発表されていますが出来る限り足を運びたいです。



躍動感に満ちたアクションはもちろん、ベテランから若手までひとりひとりの役者が放つ圧倒的な熱量を全身で浴びることが出来る舞台「キングダム」は帝国劇場にて今月27日まで上演していますキラキラ