病気も診て人も観る | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

病気も診て人も観る

Street Medical Talks〉報告パート①〜


「医療✖️デザイン」の発想で課題解決を目指す〈Street Medical Talks〉がクリスマスイブに開催されましたが今年も様々なアイディアが飛び出しましたひらめき電球



Street Medical〉という概念は我が国の再生医療の若きトップランナー横浜市立大学教授の武部貴則先生が提唱しているもので



実生活の環境(Street)での知識、技術、アイディア、ノウハウを積極的に取り入れて医療を再定義しデザインと掛け算することで課題を解決しようという試み。



26歳でIPS細胞でミニ肝臓を作り最年少の31歳で教授に就任した武部先生。「病気を診るのではなく人を観る」とよく言われますが本来〈全人的医療〉は当たり前のことで



医療の最先端を走りながらも医療の限界を知り従来の手法に拘らず領域を超え柔軟な発想ができる「病気も診て人も観られる」ドクターですキラキラ



新しい医療のための思考力を鍛え新しい課題や可能性を発見し課題を解決するためのアイディアを形にし人々の行動変容を促しムーブメントのきっかけを創る〈Street Medical



4回目となる今回も医学生、看護師、薬剤師、理学療法士などの医療従事者からデザイナー、会社員など職種や世代も様々なメンバーで構成された8チームが登壇。



健康診断で悪い数値が出ているけれどなかなか食生活を改善しないダメ親父を健康にしたいという娘の想いを形にしたのは「正直者カレンダー」



自発的に記録するツールは色々ありますがついつい身体に悪い食事をしてしまう自分に自己嫌悪し記録が嫌になりなかなか続けられないというお父さんも少なくないはず。



また家族もついつい父親を責めてしまい健康の話になるとギスギスしてしまう。。。そんな悪循環から抜け出すアイデアのキーワードは〈褒める〉



「正直者カレンダー」は〈間食〉に注目。正直に夜食を食べてしまったや自分なりにお菓子を減らしたなど極めて人間らしい状況を記録していきます。



今日はダメだったと認めたら「反省できてえらい」と褒め、少しだけ頑張った時にも「頑張ってえらい」ととにかく良い時も悪い時も



父親の努力を褒めるというコミュニケーションを通じて家族みんなでhappyに楽しく食事改善に取り組める点もポイントです。



「褒められる」ということは人が頑張る際の大きな原動力ビックリマークあえてカレンダーにシールを貼って可視化するアナログな方法を選んだことで様々なシーンでのコミュニケーションツールとして応用が出来ると感じました。



そしてスマホから一時的に離れる「デジタルデトックス」は現代人にとって気になる課題ですが通勤時間に着目したのが「スマホも心も充電できる吊り革」



私もサラリーマン時代に鞄が宙に浮くほどの異常な満員電車を経験をしましたがおーっ!あせる首都圏で働く人の往復通勤時間の平均は107分。8割を超える人がストレスを感じています。



アイディアはシンプルで吊り革にボックス型のスマホ充電器を設置。中には「今日はスマホではなくあなたの心を見つめてみませんか」というメッセージが。



吊り革の歴史は古く1895(明治28)に導入されていて安全性を考えて作られているほかに掴みやすい形状や高さなど疲れにくい工夫も施されています。



ハート型やレプリカのビール缶がぶら下がった吊り革も登場しているので充電器の設置も実現可能だと思いましたし



吊り革だけでなく五感を癒す工夫を施した心が充電できる車両の提案もしていて〈デジタルデトックス車両〉導入はもしかしたらムーブメントになるかもひらめき電球



コロナ前は10年かけて毎年減少していた自殺者数ですが2020年に増加に転じ特に女性や若者の自殺が増えている現状は見過ごしてはならない深刻な問題です。



元々、日本の20代の死亡原因の1位は自殺で精神疾患の多くは20代以前に発症することが分かっています。そんな中で大学生のメンタルヘルスをサポートし健康意識の向上を目指すために



医学生を含むグループが提案したのは「出張保健管理センター"Medicar"」です。〈保健管理センター〉というネーミングがいまいちだなと思って調べると国立大学に設置されたのは1966年。



学生の健康をサポートするセンターですが構内の端に位置していて認知度が低く有効活用されていないことに着目。まずは学生に保健管理センターの存在を知ってもらうために"Medicar"を掲げた移動車両を構内に配置。



さらに新入生向けの1人暮らしに役立つリーフレットを配布したりMedicarに乗った先輩に後輩が学生生活を相談できる機会を作ったり1人で悩みを抱える前に相談に繋がるきっかけを作ります。



学生にとって"ひとつの居場所"になるように積極的に活動している保健管理センターもありますし医師など様々な専門職が配置されていますので利用しないのはもったいない。



Medicarは専門職に繋ぐ〈ゲートキーパー〉の役割も担えるはず。しんどい時には声を上げて良いんだよというメッセージも発信して欲しいなと思いましたクローバー


Street Medical Talks〉報告パート②に続くキラキラ音譜