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声を上げていい。。。

note &音声配信番組「翔べ!ほっとエイジ~人生100年時代の歩き方トーク」第3弾のゲストは「下流老人」の著書で知られる社会福祉士の藤田孝典さん。前半後半に分けてレポートしますメモ



藤田さんが「下流老人」を出版したのは2015年のこと。下流老人という言葉は流行語にもノミネートされましたがどんな人でも貧困の連鎖に落ち入ることがあると指摘したこの本は大きな話題となりました。



コロナ禍が始まった20204月に藤田さんとはTOKYO MXの「淳の訊きたい放題」ご一緒しましたが元々弱い立場に置かれている人達に皺寄せが行くという懸念は一致していて残念ながら思った通りの事態に。



これまで政治や社会が貧困や格差を見て見ぬフリをし効果的な対策を取ってこなかった社会課題、歪み、不平等がコロナにより顕在化しました。



2000年はじめ頃からさいたま市などで社会的弱者への支援活動を始めた藤田さんはNPO法人ほっとプラスの理事を務め生活困窮や生活保護の相談を受けてきましたが



コロナ前は300件から500件だった相談が1000件を超え年代も20代から80代と幅広く性別も国籍も問わず経済的な問題に直面していることが分かると藤田さん。



100年に1度のパンデミックの中、走りながら手探りの対応だったので不備があるのはやむを得ないものの手間がかかる申請主義から抜け出せずさらにオンラインを使った手続きもトラブルばかり。



〈補償なき休業要請〉と指摘されていましたが藤田さんがTwitterで呟いたところ厚生労働省が制度は沢山あると藤田さんに反論。ですが制度があっても必要な人に届いてなければ無いのと同じ。



貧困問題に長年取り組んできた藤田さんに反論している時間があればより多くの人に速やかに支援が届くように知恵を絞って欲しかった。



長引くコロナ禍で国民全員への支援策は〈マスクと10万円〉というお粗末な状況ですが藤田さんは一律10万円の給付金の再交付を求めるTwitterデモを展開。



貧困の渦中にいる当事者は生きるのに精一杯で声を上げにくいのが現状です。発信することへのハードルも低いSNSを使うことで〈声を上げて良いんだよ〉というメッセージを込めてやっていたそう。



全ての人に配ると言っていた10万円に関しても住所登録のない路上生活者やDV被害者はどうするのかという懸念が最初からありましたがやはり受け取れていないという現実。



藤田さんはこれまでも自己責任論では解決できない日本全体の貧困化へ警鐘を鳴らしてきましたがやはりコロナ禍で明らかになったのは社会保障が脆弱で日本は福祉後進国であるということ。



生存の権利である生活保護の申請もコロナ禍で増えてはいますが生活保護が貧困をどの程度解決できているかの指標となる〈捕捉率〉は日本は2割から3割。海外は6割から9割と比べても低いことが分かります。



「施しを受けるなら死んだ方がまし」「恥を外に晒したくない」など潜在的なマイナスの意識が支援を遅らせてしまいギリギリまで自分で何とかしようとして追い詰められてしまう。。。



ワーキングプアの増加や高齢者の約30%近くが貧困状態にあり年金制度は機能しているとは言い難い状況の中、特にコロナ禍の影響を強く受けているのはシングルマザーや女性です。



これは飲食、観光、宿泊、小売、事務職で派遣や非正規雇用を広げ女性、高齢者、学生など低賃金の安い労働力に依存してきた日本の構造的な問題が根底にあると藤田さん。



コロナ禍はまだ現在進行形です。広がっていく貧困や格差は人々の分断を深刻なものにしていきます。ギリギリで自分は頑張っているのに。。。と



生活保護を受けている人に批判の目が向けられてしまうなど中間層の地盤沈下により悲しいことに自分よりも弱い立場の人への批判はますます苛烈になっていくと藤田さん。



藤田さんは社会は必ず変えられると信じていると話ます。私も同感です。必要な人が必要な支援を受けられるように声を上げ続けたい。後半は著書「下流老人」を紐解きながら日本の貧困化を止めるための処方箋を伺っていきます。



note &音声配信番組「翔べ!ほっとエイジ~人生100年時代の歩き方トーク」社会福祉士の藤田孝典さんの前半インタビューはこちらから☞


https://note.com/100years_hiker/n/n1781eeb166d9