子供ファースト☆
今年も5人のイルミネーターが社会を変えるきっかけを創るのは当事者しかいないと勇気を持って自分の過去を語り500人を超える方がリアル&オンラインで参加してくれました
「将来はキックボクシングのプロ選手になる」その夢を叶えるためにアルバイトをしながら留学の準備をしているセーラ。
2歳から18歳まで過ごした児童養護施設はセーラにとってかわいそうな子供がいる場所ではなく当たり前のように"帰る場所"でした。
お正月や花見など季節ごとのイベントも沢山ありみんなでテレビを観たりリビングで寝たりしたことも楽しい思い出。またみんな気が強く施設の仲間が喧嘩していると守ってあげるくらい仲が良かったそう。
セーラ自身は施設出身であることを隠すようなことではないと思っていましたがやはり周囲の反応やみんなと違うことが嫌と感じるようになり高校に入ってからは隠すように。
そんな中で信頼できる友達に思い切って打ち明けたセーラ。施設にも遊びに来てくれたそうで勇気を持って伝えることが大切だと気づきます
セーラのように施設での暮らしが穏やかなものではなく辛い経験だったという子供が多いのが現実です。ですが施設で過ごしたから経験できたことがたくさんあり
施設に居たからこそきょうだいのような大切な友達が出来たとセーラ。応援してくれるみんなのためにも夢を叶えたいと力強く語ってくれました。頑張れセーラ
そして両親のネグレクトにより17歳から里親家庭で暮らすことになったリプトン。小さな頃から同世代の人と自分との間に差があることを感じ人間関係にも悩みます。
保健室の先生に相談し知的障害がある人に交付される療育手帳をもらうことができ"これが自分の個性だ"ととても安心し楽になれたとリプトン。
里親からは両親から1度も教わることのなかった洗濯や掃除などの身の回りのことや一般常識を教えてもらったそうですが許しがたい出来事がありました。
それは里親が障害者を差別する言動をリプトンに対して繰り返したこと。口にするのも辛い言葉ばかりで今でも忘れられない辛い体験でした。
私の母も重度の障害を持っていましたが車椅子でも母は私の母であることに変わりはありません。想像力が欠如した残念な大人の言葉がリプトンを深く傷つけていたのです。
そして里親家庭には経済的なサポートのほかに様々な相談に乗ってくれる担当者がつきますが面談では里親が優先されリプトンの声に耳を傾けてくれる時間はわずかだったそう。
リプトンは私の経験であり全ての里親家庭に当てはまるわけではないと断った上で里親家庭にいて嫌な思いをした人達やこれからの子どもたちのためにいくつかの提案をしてくれました。
本当に当たり前のことですが担当者には里親だけでなく時間制限を設けずに当事者の相談に乗って欲しいということ。また別の担当者をつけたり里親と里子が毎日記録をつけることをルール化すること。
そうすることで大人の前で上手く話せない子供の状況も把握できるようになり担当者がより公平な対応ができるようになるから。
同じ想いをする子供を1人でも減らしたいというリプトンの小さな声を受け止めて里親家庭を閉ざされた空間にしないためにも、そして何のためにあるのか今一度大人が考えて欲しいです。
今回一緒に司会を務めてくれた自らも児童養護施設で過ごした経験を持つヤスくんも"子供ファースト"を忘れないでと訴えました。
「親ありき日本をこえる〜コエール2022」イルミネーター【こたけ】に続きます