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歴史を作る側に。。。
4月から新たにスタートしたnote &音声配信番組「翔べ!ほっとエイジ~人生100年時代の歩き方トーク」第2回のゲストは現在"人生100年時代"を邁進中の樋口恵子さん
前半では90歳の誕生日を迎えた樋口さんのただ立っているだけなのに転んでしまうなど"ヨタヘロ期"について赤裸々に語ってくださいました。
後半は介護は"人間の証明"であり社会的に取り組もうとしていることは長寿社会に生きる人間が生んだ文化であると語る
樋口さんが今から10年前に書いた「大介護時代を生きる」を紐解きながらこの著書で指摘されていることがどれだけ実行に移されたのか
そして男も女も老いも若きも含め社会全体で介護に向き合い人間らしく生き見送られる社会を創るためにどうしたら良いのか考えていきます。
「男女平等」「少子化対策」「子育て支援」「高齢者の貧困」「男性介護」「ワーク・ライフ・ケア・バランス」などなど
様々なキーワードが「大介護時代」には書かれていましたが10年経って日本の今の現状を伺うと樋口さんは"言った通りになったじゃないの"とズバリ。
政治家も経済界もなるようになると思っていて本当にもどかしいとも。団塊の世代が後期高齢者になる2025年も目の前に迫っていて少子高齢化は国難だと言った政治家がいたがその指摘は正しいと樋口さん。
"女性革命が進めばもっと良くなる"とデンマーク出身でスペイン在住の社会学者アンデルセンさんが断言していて北欧では親の介護を理由に離職する人は1人もいないそう。(樋口さんは本当かどうか確かめに行きたいと言ってましたが)
日本でも2015年に女性活躍推進法が成立するなど後戻りはしていませんがいまだに年間約10万人が介護離職していてその8割が女性という状況は長年変わっていません。
"男女平等な社会は持続可能な社会"だと言い続けてきた樋口さん。1970年代から男女平等を実現するために活動していますが最も保守的な人達の声にやりかけては潰されていくということの繰り返し。
また今度も駄目だったと失意の中にいる樋口さんを色々な人が励ましてくれたそう。"物事は50年単位で見るのよ。50年経てば世の中は結構変わっているし100年後はもっと変わっている"
そして"自分をその歴史を作る側の1人だと思ってその時々で言える範囲でYESやNOを言うこと。歴史を作る側に立ちなさい"こんな先輩の言葉が崩れ落ちそうな時に起き上がる力になったとのこと。
大介護時代を書いてから10年経った今の日本には「ファミレス時代」が到来していると樋口さん。高齢者世帯や単身世帯などが8割を占める日本はまさに"家族が減少する"時代を迎えているのです。
育児や介護の負担を女性に押し付け男女平等を実現してこなかった日本は果たしてどうなるのか?就労が育児や介護で途切れ途切れだった女性は人生の終わり近くに貧困に直面することに。
そして"独身の子世帯は在宅の波に耐えうるだろうか"とこれから介護離職を迫られるのは女性ではなく中高年の男性だということも樋口さんは10年以上前に書いていて、男性介護の問題が深刻化するという指摘が現実に。
「ワーク・ライフ・バランス」と言われていますが女性はこれまで仕事ではなくケアを含んだライフを選択せざるを得ない状況でした。そんな中で樋口さんが提唱しているのはワークとライフとケアのバランスを取ることが大事だということ。
「大介護時代を生きる」の中で樋口さんはこんなメッセージを世の中の男性に向けて書いています。"介護に直面し仕事を失い、慣れぬ家事介護、突然の孤立。
たちすくむ男たちが歩き出し語りはじめたとき世の中は気づく。膨大な数の女たち、介護を担う女たちも男たちと同じものを失ってきたことを。。。"
性別に関係なく「ワーク・ライフ・ケア・バランス」が取れる社会にするためにやるべきことはすでに明らかになっています。介護離職する人が1人もいないと言える理想の国になるためにあとは実行に移すだけ。
"生きていると面白い"と90歳の樋口さん。"腹もたくさん立て天井に頭をぶつけるほど怒ったけれど怒ることも面白かった。手応えがあることは楽しい"と言っていました。
また最後はあらゆる人に対して感謝で終わることが私からのバトンタッチとのことですがこれからも人生100年時代の代表としてまだまだ物申して下さいとお願いしました
人生100年時代は1世紀にわたる多世代が直接逢うことが出来て言葉を交わせる多様で幸せな時代です。50歳の私と90歳の樋口さん。介護への想いが熱すぎて語りは止まることがなく長くなってしまいました
著書「大介護時代を生きる」を紐解く評論家の樋口恵子さんのスペシャルインタビュー【後半】はこちらからお聴き下さい☞
https://note.com/100years_hiker/n/n0fa258cc9995