飽くなき探究心 | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

飽くなき探究心

毎週日曜あさ6時25分からオンエアのニッポン放送「ひだまりハウス〜うつ病と認知症について語ろう〜」



今週のゲストはドラマ「白い巨塔」や大河ドラマなど数多くの作品に出演し85歳になる今も現役で活躍されている俳優の山本学さんでした。




実は胃と腸にがんが見つかり80を過ぎてから2度の手術を受け体重も10キロほど減少してしまったそう。そして手術の影響かは不明ですが幻視を見るようになった山本さん。



夜中にトイレに起きた時などに床に敷物が見えたり、プラスチックの籠が積み重なっていたり。また迷路のような立体の渦巻きやトランプのスペードなどの図形がくっきり見えるそうですが手を伸ばし触ってみると何もないとのこと。



認知症を疑った山本さんは朝田先生のメモリークリニックに通っていた週刊朝日の編集委員だった山本朋史さんの記事を読み筑波大学附属病院で実施している認知症予防のデイケアに通うことに。



収録の時も記事も持参していましたが山本さんのすごいところは探究心で幻視がレビー小体型認知症の特徴的な症状であることも理解していましたし脳のことをもっと知らないといけないと考えているそう。



詳しい検査はこれからということですが不安を感じ早めに行動に移したのは認知症だったお父様が同じように手術を受けた後に症状が悪化するのを目の当たりにした記憶があったから。



当時、呆けと言われていた認知症は隠す時代。誰にも言わないでアルツハイマー型認知症だった父親を自宅で看ていたそう。



排泄物を壁に擦り付けるなどの症状はあったそうですが人がお見舞いにきた時にはちゃんと対応し入院した時も付き添いはいらないと意思表示も出来たというお父様。



たまたま撮影しているスタジオが病院の隣にあり山本さんが毎日のように病室に行きそばに。手術後、日にちが認識できなかったりベッドから落ちたのか頭にタンコブを作りながら歌を歌う姿を目撃。



また壁に何か見えていることもあったそうですが"普通に接した方が良い"と判断したと山本さん。心配する気持ちはもちろんありましたが役者として人間観察もできたとも話していました。



そんなお父様との経験もあり山本さんは冷静に自分に起きている異変を受け止めているようでした。幻視以外は理路整然とお話できてますし記憶もしっかりしていらっしゃいました。



"確かにそこにある"と感じる幻視についても追い詰められてはいないとのこと。実は山本さんのお父様は建築家で設計事務所を継ぐために子供の頃から絵を描いたり



線を引く際もイライラしないで真っ直ぐ書きなさいと厳しく指導を受けていたそうです。自身が経験したものが幻視になることが多いので山本さんが図形などを見るのは頷けると朝田先生。



山本さんが心配しているのは車の運転がいつまで出来るかということと手書きの原稿が前みたいにスムーズに書けなくなっていること。



奥様は15年ほど前にがんで亡くなり家のことは1人で何でもやってきたそうでコロナ禍も病気をしたこともありちゃんと自粛をしていたと山本さん。



人を頼らなかったことが影響しているかなと呟いていましたがご自身で出来ることをしながら自立されているのは悪くないと思います。



先日弟で俳優の山本圭さんが亡くなりましたが"俺より良い役者だった"そして"良くやった。頑張った"と優しい顔で語ってくれました。



まだ認知症と確定はしていませんがご自身の経験が老いに不安を感じている人達の役に立つならと今回「ひだまりハウス」への出演を快諾していただきました。



今年デビュー65周年を迎える山本学さん。今月17日公開の映画「峠〜最後のサムライ」にも出演されています。あと2年かなとおっしゃってましたが自分で限界をどう見極めるかが大事とのこと。若い人に譲らないととも。



本を読むことや朗読が好きとのこと。不安は感じながらも学ぶ姿勢を忘れず飽くなき探究心を持ち続けることは生きる力になると感じる山本学さんのインタビューぜひお聴き下さいクローバー