正義は難しい。。。
毎週日曜あさ6時25分からオンエアのニッポン放送「ひだまりハウス〜うつ病と認知症について語ろう〜」
今週のゲストはお笑いコンビ"コロコロチキチキペッパーズ"のナダルさんで親にも友達にも相談出来なかった中学時代のいじめ経験についてお話を伺うことができました。
トレードマークの白いトックリセーターではなく黒いTシャツでスタジオに現れたナダルさん。樋口先生の奥様が大ファンだそう
"やっべえぞ!"のギャグでお馴染みのナダルさんがいじめを経験したのは中学時代。きっかけは本当に小さな出来事でした。
中学1年のテストの時になかなか教室に入ってこない女子生徒がいたそう。勉強をあまりしてないからあと5分待って!あと1分!と廊下で粘ります。
本人は面白いと思ってやっていたのかもしれませんがそんな彼女に「お前な早うせえよ」と声をかけたナダルさん。
少しきつい言い方だったかもとナダルさんは振り返りますがきっと教室にいた他の生徒も同じように思っていたはず。
小さい頃から何をすれば大人に褒められるかを心得ていたところがあり"正義が1番"と考えていた真面目さゆえの行動でしたがこの女子生徒が逆切れ。
この出来事の後から長期にわたるいじめが始まります。クラスの女子から無視され廊下を歩くと"息を止めよう""目が腐る"などと言われたり
授業中に手を挙げて間違えれば馬鹿にされ正解しても嫌味を言われる始末。体操着に落書きされ靴を隠されたりと執拗に繰り返される悪口に言い返す力を次第に奪われていきます。
極め付けは校内で開かれた百人一首大会。ここで活躍して挽回しようと必死に練習し決勝に進んだナダルさん。
札を取るために出した手が触れた瞬間に対戦相手の女子にギャーと叫ばれ泣かれてしまいナダルさんは悪くないのに大事になってしまいます。
男友達は心配はしてくれましたがいじめられていることを認めることが恥ずかしく大丈夫と強がってしまったそう。また明るい子だと思っている親には心配をかけたくないと相談は出来ず。
"正義はいつも正しいわけではない"中学時代に受けたいじめにより正義は難しいと痛感したナダルさん。間違ったことはしてないがもっと良い伝え方があったかなとやはり真面目に反省していました。
この経験の影響により女子が怖くなり自分でも元気がなかったと言ってましたが高校時代はなるべく目立たないようにしていたそう。
テレビで活躍する姿からは想像もつきませんがこのままではダメだと思い直したナダルさんは大学に入ってから明るい人のふりからはじめます。
うるさく注意する人ではなく気さくな人そして完璧ではなく隙があって抜けている人になろうとやはり真面目に心掛けたナダルさん。
いじめを受けた経験を完全に克服することは難しく心の隅に暗くて目を背けたくなるような記憶が残るとナダルさんはご自身の著書に書いていました。
子供はそもそも未熟なので人が嫌がることはしないということ傷つけたら謝ることなどマナーを守る必要性について学校だけでなく家庭で親がきちんと教えた方が良いとナダルさんは指摘します。
中学時代のいじめには後日談があり芸人になり地元で凱旋ライブをやった時にいじめた側の女子生徒がステージに。楽しくやろうと思ったけれど過去のことを思い出し思わず顔が引き攣ってしまったとナダルさん。
しかもいじめたことを本人は覚えておらず。。。舞台を観ていたお母さんに同級生に恥をかかすんじゃないと叱られてしまったそう。ナダルさんが真面目なのはお母さん譲り。
ツッコミを入れたり相手をいじるお笑いといじめの関係についても伺うとお笑いは信頼関係があって成り立つコミュニケーションであり人を傷つけるいじめとは違うときっぱり。
いじめを経験したからこそ楽しさから生まれるポジティブな笑いと誰かを笑い者にするネガティブな笑いには線を引きたいとナダルさん。
"良い子のままでいたら売れなかった"
すっかり"クズ芸人"が定着していますが人に気をつかい顔色を伺って生きてきたという過去があったからこそ辿り着いた境地。
しんどい思いをしてまで人の機嫌を取らなくて良い、自分の思ったことを全開にしてやっていこうと覚悟を決め腹を括ったナダルさん。
中学時代のいじめの経験やコンビを組む西野さんとのエピソードや愛する家族への想いを綴ったエッセイ「いい人でいる必要なんてない」が今月25日に出版されました。
大切なものを守るためにお笑いに人生を賭けるナダルさんは全くクズでなく"真面目か"と突っ込みところ満載の一冊。ぜひ正義に悩んでいる多くの人に読んで欲しいです
ニッポン放送「ひだまりハウス」お笑いコンビ"コロチキ"のナダルさんのインタビューはこちらから☞
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