世代を超えて
〜東京パラリンピック2020レポート33〜
東京パラリンピック2020もきょう最終日。
金メダル3つ、銀メダル1つ、銅メダル5つの
9つのメダルを獲得したパラバドミントン
2018年に国際大会デビューしたばかり
若手期待の梶原大暉選手が躍動しました。
シングルス決勝では世界ランキング1位の
韓国の選手を圧倒し梶原選手の粘り強さに
相手が納得の表情を見せるぐらいの展開で
19歳の若さでシングルス王者になりました。
そんな梶原選手がお父さんと言っても
おかしくない47歳のベテラン村山浩選手と
ペアを組んで闘ったダブルスの準決勝。
準決勝で対戦した中国も強敵で第1ゲームは
障害の重い村山選手が狙われラリーの応酬の
8割ぐらいを占め必死に打ち返すも8-21と
中国の作戦通りの試合運びになりました。
34歳の時に10万人に1人の難病になり
車いすになった村山浩選手は家族と一緒に
楽しんでできるとバドミントンを始めますが
競技として本格的に取り組み2016年の
世界大会で日本人選手初優勝を飾ります。
里見選手も村山選手に声をかけられたのが
きっかけで世界を目指しましたが地元千葉に
バドミントンチームを作り競技のすそ野を
広げるための活動を村山選手はしています。
第2ゲームも嫌な攻撃が続きますが中国に
攻められても村山選手は果敢に返球し
梶原選手もポジションを入れ替えるなど
村山選手をカバーしながら中国にリードを
許すものの次第にペースを掴んでいきます。
あまりにも素早い動きでぶれていますが
床と平行になるほどの姿勢で打ち返す
梶原選手の身体のしなやかさに感動です。
ダブルスの見所はお互いに苦手な部分を
補い合いながらペアで力を発揮するところ。
梶原選手は野球に熱中していた13歳の時に
交通事故に遭い右足を失いますが入院中に
ソーシャルワーカーがパラスポーツについて
色々教えてくれたそうでパラバドミントンが
東京から採用されることを知り競技に挑戦。
2020年から日体大に進学しますがコロナで
オンライン授業になり練習は地元福岡で。
中国との準決勝は第2ゲームも17-21と
負けてしまいましたがペアの息はピッタリ
タイとの3位決定戦でも2人はポジションを
柔軟に入れ替えて"親子"ペアで銅メダル
目が離せない熱戦を最終日まで繰り広げた
パラバドミントンの日本代表のみなさん
次の追われる立場で迎えるパリ大会でも
世代を超えた活躍を楽しみにしています