子供達に光を。。。
1人目は児童養護施設を出たあとに自立援助ホームで暮らしながら自立するために職業訓練校に通い必死に頑張った"キティ子"。
ですが1人暮らしをするには保証人が必要だったりホームを出た後に相談に行くと職員から今いる子がいるからまたねと言われてしまいます。
そんなキティ子を助けてくれたのは施設の先輩なっちゃんでした。彼女も大変なはずなのになぜ助けてくれたのか?
「私が大変な時は誰も助けてくれなかった。でもキティ子は何とかしたい」見て見ぬ振りをせず行動できたなっちゃん。
沢山の人に傷つけられてきたけれど希望を与えてくれたのもやっぱり「人」だったとキティ子。
なっちゃんが居たからキティ子が困難を乗り越えられたようにキティ子の存在が誰かの光になりますように。。。
2人目は"なぜ自分だけが生き残っているのか"とたくさん考えてきたと話す"まいと"です。
児童養護施設に保護されたのはまいとが16歳の時。ですが県外の私立高校に通っていたために施設に入所できませんでした。
施設に入るには"原則"公立高校に行っていることが条件だったのです。さらに16歳なら自分で働いて生きていけるという担当者の言葉に心が割れたとまいと。
その後もSOSを出している人を支援するための制度に当てはまらないと切り捨てられ社会からこぼれ落ちていきます。
それでも人生を諦めなかったまいとは看護大学に進学するもここでもまた制度の狭間に。。。ついに自殺を図ってしまいます。
それから8年「虐待どっとネット」という団体を立ち上げ同じ想いをする子供がいなくなるように活動しています。
自分は運が良かっただけと言うまいと。虐待に苦しんだ仲間達は自ら命を絶ってもう会うことはできません。
なぜ自分だけが生き残っているのかというまいとの問いに私はこう答えたい。「声なき声を届けるため」だと。。。
"一生懸命に普通であろうとした"こう語るのは最後のイルミネーター"しょん"です。
借金を繰り返し暴力をふるう父親と離婚した母親もまた経済的な問題や環境の変化から心が不安定に。
大好きだった母に叩かれ嵐の中で家を追い出されてもしょんは同級生の前では笑顔で振る舞っていました。
何故ならもし自分の辛さに気づいたら生きていけないから。懸命に普通を装っていた彼女は周囲からは苦しんでいるように見えなかったかもしれません。
我が家も母が倒れてからは家賃や光熱費が払えなくなるなど経済的に困窮しました。さらに酒を飲むと人格が変わる父に何度も家を追い出されました。裸足で逃げたことや弟を連れて逃げたことも。。。
友達には"うちのジジイは本当に困った奴"と負けず嫌いの私は笑い話にしていましたが正直、笑えない時もありました。
家のことは最後まで相談は出来なかったけれどしょんは中学校の教室という安心できる場所に出逢います。
「この教室を世界で1番平和な場所にする」と宣言した担任の先生はしょんにとってひとつの道標になり今は教員を目指しているとのこと。
見えない苦しみを無いことにしないためにSOSを出せない子供が安心できる居場所を作るのもやはり大人の役目です🍀
今年も親を頼れなかった子供時代を過ごした9人のイルミネーターの言葉に魂が揺さぶられました。
実は彼らがコエールの本番を迎えるまでに沢山の大人が関わっています。少しでも大人や社会は捨てたものではないと見直してくれたら嬉しいです。
彼らのメッセージを無駄にせずこうしている今も助けを求められずに絶望に震える子供達に光を当てられるように1人ひとりに出来ることを。。。
「コエール」のホームページでは今年のイルミネーターのプロフィールや過去のイベントのダイジェストが見られますのでぜひのぞいて下さい☞