夢の世界へ♫
19世紀半ばのアメリカで大きな成功を
収めた興行師バーナムの半生を描いた
舞台「バーナム」を観劇してきました
2017年公開のヒュー・ジャックマンさん
主演の映画「グレイテストショーマン」を
記憶している方が多いと思いますが映画は
見た目が他の人と違うことで差別を受け
隠れるように生きていた人達にスポットを
当て"ありのままで良い"と生きる希望を
与えてくれるストーリーになっていましたが
日本初上演となる今作ではバーナムと彼を
支える妻のチャイリー夫婦の物語が中心
バーナムを加藤和樹さんチャイリー役を
元宝塚の朝夏まなとさんが務めますが
私のお目当ては何と言っても世界最高齢
160歳
役を務める中尾ミエさんです
2年前に空中ブランコに乗りながら歌う
という"神業"を魅せてくれたミエさんが
またまた年齢を感じさせない歌と踊りで
会場をおおいに盛り上げてくれました
2幕ではブルースシンガー役でドレス姿で
登場し奥行きのある歌声で情感たっぷりに。
空中ブランコに乗るために何年も前から
近所の公園で懸垂をしたり陰の努力を
積み重ねてきたミエさんは最近は筋肉を
つけるためプロテインを飲んでいるそう
完全に追いつけませんがミエさんに
パワーを分けてもらえること間違いなし
"至高の芸術は人を幸せにすること"
そしてイカサマであっても人々の夢になり
生きる力となるならそれは芸術だと情熱を
注ぐバーナムは博物館を経営してみたり
世界最高齢160歳や世界で最も小さいなど
チョッピリ嘘を交えた見世物を手掛け
サーカスの興行師として大成功を収めます。
何度、失敗しても諦めずに立ち上がる
"夢追い人"のバーナムを加藤和樹さんが
ずるいくらい爽やかに演じていましたし
演技ではなくバーナムの人生そのものを
生きていると感じさせるような熱演でした
陰ながら支えるチャイリーは彼の想いを
理解し見守っていますが人を騙すような
仕事ではなく尊敬されるような仕事に
就いて欲しいと本当は望んでいました。
お嬢様育ちであっけらかんとした明るさを
持つチャイリーには彼を包み込むような
おおらかさもありさらにバーナムに絶対の
信頼を置いていることも伝わってきて
同志のような夫婦の在り方は羨ましい限り。
まるでコインの裏と表のように正反対な
夫婦に見えますが実は見ている夢は同じで
ずっとお互いが笑顔でいられること。。。
宝塚退団後の朝夏さんの舞台を観るのは
初めてでしたが元々美形なのにキュートな
顔立ちなので女性役も全く違和感なし
ロングスカート姿でしたが腰から下が
何センチあるんだろうという長さでした
欲を言えば朝夏さんのダンスシーンが
もう少しあれば良かったなと思いました。
またセットがかなりシンプルでしたが
何もないからこそ白い壁に映し出される
動物たちの映像を前に繰り広げられる
フィリップ・エマール氏などによる指導を
受けた生のジャグリングなどサーカスの
花はやっぱりパフォーマーだと再認識
クラウン姿のフィリップさんもリアルでなく
映像なのもまるで"ようこそ夢の世界へ
"と
私達を誘っているようで素敵な演出でした
身近な人の幸せや笑顔を大切にしたい
コロナ禍だからこそお勧めのミュージカル
「バーナム」は東京はきょうが千秋楽で
このあと兵庫公演、ラストは神奈川です
