奇跡ではなく。。。 | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

奇跡ではなく。。。

あさ6時30分から8時50分まで生放送

ラジオ日本「スマートNEWS」木曜日音譜


きょうは"気になる話題"のコーナーで
こちらの映画を紹介させていただきました映画


横田めぐみさんが13歳で北朝鮮に拉致され
愛する家族と引き裂かれてから44年。。。


拉致問題を風化させないためではなく
"国家による犯罪"を綿密な取材に基づき
克明に映画で描くことにより異国の地で


今も日本に帰りたいと願う拉致被害者を
取り戻すための行動を起こしてもらうため
映画製作に取り組んだと監督の野伏翔さん。


2002年に蓮池さん夫妻、地村さん夫妻
そして曽我ひとみさんが帰国を果たした時


飛行機の扉が開きタラップを降りてくる
歴史的な瞬間を現場で取材していました。


帰国した5人以外の人はめぐみさん含めて
亡くなったという情報がもたらされましたが


"生きていると信じて闘っていく"と語った
横田早紀江さんの姿は忘れられません。


"家族に会いたいなら朝鮮語を覚えなさい"


日本に帰れるという希望だけを頼りに
招待所での洗脳教育にも耐え続ける姿や


人生を奪った国で生き延びるためには
本当の想いは心の底に隠さなければと


めぐみさんが他にも拉致された仲間に
誓う姿などが拉致被害者や脱北者の証言を


基にリアルに映像化されていて今もなお
過酷な状況に置かれ懸命に生きていると
思うと沸々と哀しみと怒りが湧いてくる。


"命を除いた全てを奪われた"と帰国した
拉致被害者の蓮池薫さんは語っていました。


帰国前は帰れるという希望を無理矢理 
忘れて生きなければならなかったとも。


今も北朝鮮に囚われている被害者にも
蓮池さん達が帰国した情報は間違いなく


伝わっているはずで自分も帰れるかも
という想いが募る中で時間だけが経過する


残酷な状況に押し潰されてしまわないか
当事者だからこそ分かる苦しいだけでは
表現しきれない心情を思い量っていました。


映画では2人の幼い子供を残したまま
連れ去られた田口八重子さんについて


そして拉致の疑いが排除できない883人に
上る特定失踪者についても触れています。


"娘に会いたい"と想い続けて闘ってきた
横田滋さんが昨年87歳で亡くなりました。


私も滋さんにお会いしたことがありますが
絶叫してもおかしくない怒りを抱えながら
常に語り口は穏やかで本当に凄い方でした。


"思いやりの塊のような人だった"


滋さん役を演じている原田大二郎さんは
人柄をこう語りレクイエムになればとも。


再会が奇跡ではなく現実になるように
1人でも多くの人に観てもらいたい映画です。


映画「めぐみへの誓い」は今月19日から
池袋シネマロサなどで全国順次公開します。