後世に残る
4部制にして役者の人数も少なくするなど
徹底したコロナ対策をして上演を続ける歌舞伎座で十二月大歌舞伎第二部を観劇
新作歌舞伎「心中月夜星野屋」を再々演
初演からおたかを演じる七之助さんは
後世に残る新作で閉塞感に包まれている
今だからこそ"ひとときでも楽しんで"と
中車さん演じる青物問屋の主人照蔵から
金策に行き詰まったので別れようと相談を
持ちかけられたおたかは思わずそれなら
一緒に死のうと何故言ってくれないのと
ちょっと芝居がかった台詞で返しますが
"よく言った"とばかりにあれよあれよと
心中の約束をさせられてしまったおたかは
見るからに肝っ玉母さんみたいな母親役の
猿弥さん演じるお熊と照蔵を騙す算段を。
コロナ対策を逆手に取り手拭いマスク姿で
登場するところから笑いを誘う猿弥さん
私も何回も経験したから任せときと娘に
色々レクチャーする場面も大爆笑でした
心中騒ぎから幽霊騒ぎへと騙し騙されの
男女の駆け引きは果たしてどちらに軍配が。
中車さんテッパンの昆虫好きのセリフや
逞しく生きる母娘のあっぱれなやりとりに
何も考えずに身を任せて笑える演目です
私の人生の一部になっている舞台観劇が
当たり前ではなくなるなんて思いもよらず
厳しい環境の中で幕を開けてくれている
歌舞伎界にエールを送るために2020年も
残りわずかですが来週も足を運びます
十二月大歌舞伎は今月26日までです