これが宝塚☆
レビュー「WELCOME TO TAKARAZUKA」
シェークスピアの喜劇「十二夜」をベースに
舞台をパリのムーラン・ルージュに移した
ミュージカル「ピガール狂騒曲」です
日本の四季を代表する「雪月花」をテーマに
クラシック音楽と日本舞踊の魅力を融合した
レビュー「WELCOME TO TAKARAZUKA」
「あなたの夢を叶える、それが宝塚」
コロナによる舞台の中断や延期で1番
辛かったはずの珠城さんはじめ役者の
みなさんが歌い上げるこの歌詞に号泣
幕を開けてくれたことに心から感謝です
クラシックの選曲はとても分かりやすく
「雪」ではヴィバルディ「四季」から「冬」
チャイコフスキー「くるみ割り人形」から
「花のワルツ」など誰もが知る名曲ばかり。
ベートーベンの「月光」の調べにのせ
珠城さんを中心に複雑に変化していく
和の群舞は一糸乱れぬ美しさで圧巻です
ミュージカル「ピガール狂騒曲」は
様々な事情や秘密を抱えながらも夢を
諦めずに真っ直ぐに生きる人達の物語
訳があって男性の振りをしている珠城さん
演じるジャック(本当はジャンヌ)は裏方で
働きたいと「ムーラン・ルージュ」の
支配人シャルルの元を訪ねていきます。
元々、女性が男装をしている宝塚なので
ジャック役の珠城さんは全く違和感なし
キュートな顔立ちの珠城さんはメイクや
歩き方や喋り方に絶妙にフェミニンな
感じを滲ませながらもバレそうになると
急にわざと男らしくするシーンは最高
シャルルを演じる月城かなとさんは
見た目はちょっとヒール役のようですが
自分にも夢を与えてくれたピガールの
象徴"ムーラン・ルージュ"を守るために
必死になる姿はジャックを惹きつけます。
小説家である夫のゴーストライターは
もう御免だわと三行半を突きつけ自立を
決意するガブリエルを美園さくらさん。
そんなガブリエルを舞台に立たせようと
シャルルは画策しジャックは彼女の元へ。
ジャックと一緒なら舞台に立つと言う
ガブリエルですがジャックが出した
条件は手しか触らない仮面を付けること
すでに恋の駆け引きが始まる予感で
ジャック、ガブリエル、シャルルの
関係はどうなって行くのが目が離せず
ガブリエルの夫を演じる鳳月杏さんは
嫌な男なはずなのに存在感は抜群で
登場シーンはコメディタッチで爆笑
そこに登場するのはムーランルージュの
常連ロートレックと友達のヴィクトール。
実は双子の妹を探しにパリにやって来た
ヴィクトールはなんとジャックと瓜二つ。
チャーミングなジャックだけではなく
ヴィクトールの時の男前の珠城さんも
素敵すぎてファンとしてはたまりません
フランスの画家ロートレックが描いた
ムーランルージュのポスターは有名ですが
作中にも"僕の愛する踊り子たち"という
セリフも効いていて実在の人物も活き活き
役者は揃った「ムーラン・ルージュ」
恋の行方とみんなの夢が詰まった豪華な
レビューの幕が開きまさにベル・エポック
(美しい時代)のパリが私達の目の前に
去年オープンから130周年を迎えた
ムーラン・ルージュで今も見られる
フレンチ・カンカンなどダンスも圧巻
クラシックバレエの回転が素晴らしい
ダンサー役の暁千星さんですが個人的に
人物描写がある役を次回は観たいです。
第106期生のお披露目もありようやく
憧れの宝塚の舞台に立てた若い世代の
エネルギーや喜びも伝わってきました
"夢をあきらめない"ことの大切さが
詰まった「ピガール狂騒曲」を観に
宝塚大劇場まで行った甲斐がありました
東京公演のチケットも取れるといいな