一緒に考える | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

一緒に考える

先日は「多発性硬化症(MS)」という
神経難病のセミナーのお手伝いでしたひらめき電球


現在、MSの原因は不明ではありますが
人種により発症の割合に違いがあり欧米で


患者数が多い一方で日本では推定で
約1万5000人と比較的珍しい疾患です。

 
患者数は女性の患者さんが男性の約3倍で
発症平均年齢は30歳前後となっています。


細菌やウイルスなどの外敵から身体を
守ってくれるのが白血球やリンパ球ですが


これらのリンパ球などが自分の脳や脊髄を
攻撃するようになる自己免疫説が原因と


考えられていて脳、脊髄、視神経など
中枢神経に病変が多発して情報が上手く
伝わらなくなり様々な症状が現れます。


認知機能障害、抑うつ、歩行障害
視力障害、スムーズに喋れなくなるなど
患者1人ひとりの症状は本当に多様です。


兆候としては歩ける距離が短くなる
忘れっぽいと指摘されたり疲れやすく


家に帰ると電池が切れたようになる
というような身体の変化があります。


早期発見早期治療をすれば治る人は
少なくないそうですがMSという疾患が


知られていないためにMS診断までに
時間がかかってしまう患者さんも多く
約8割が再発と寛解を繰り返すそうです。


また急激な症状が出ていなくても病状が
進行していくタイプの患者さんもいて 


発症から16年ほどかけて進行するので
なかなか気がつかずに杖を必要とする
状態になるまで診断されない現状も。


多発性硬化症と視神経脊髄炎の患者会
NPO法人MSキャビンの中田郷子さんが
MSを発症したのは27年前のことでした。


まだ大学生でしたが車椅子を使うほど
状態が悪くなり難病だから学校には
行けないと諦めてしまったそうです。。。


その後インターネットが普及し始め
中田さんがMSに関して海外の情報を
手に入れられるようになりビックリ!?


何故なら日本では無理せず安静にと
言われていたのに海外ではなるべく


身体を動かすことやリハビリしようと
真逆のことが勧められていたのですショック!


中田さんがMSに関する情報を発信して
24年が経つそうですが昔と違って現在は


情報が溢れ過ぎて患者さんが選択に
迷ってしまうという新たな課題があるそう。


20代30代は進学、就職、結婚出産など
ライフステージが変化する年齢です。


中田さんによると昔は治療方法がなく
出産を諦める人も多かったそうですが


今は薬も増えて疾患をコントロールして
子供を持つことが出来るようになりました。


また出産した後に育児を優先したために
自分の治療を後回しにしてしまう母親も。


東京女子医科大学の清水優子先生は
治療により病状を安定させることも


可能なので人生を制限しない選択を
一緒に考えていきましょうと話します。


MSの進行を見極めるためには何気ない
日常生活の中で出来なくなることを
自分自身でまずきちんと把握すること。


例えば歩くスピードが遅くなったり
移動にタクシーを使うようになったり
階段の登り降りが辛くなってしまったり


再発を認めたくないという心理や
歳のせいと思い込もうとしてしまうと


発見のタイミングが遅れてしまうので
わずかな変化でも相談してと清水先生。


実はMSと診断された知り合いがいて
私にとっても身近な病気でしたので
お2人の話はとても勉強になりましたひらめき電球


やはり"知ることから"始まりますメモ


多発性硬化症の詳しい情報はこちら☞
https://www.nanbyou.or.jp/entry/3806