グロテスク | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

グロテスク

長くご贔屓にしている花組芝居にひひ


演劇の裏方に興味があるという
立教の後輩を連れて行きました


初花組芝居で「毛皮のマリー」は
少々刺激が強かったかなと思いつつあせる


寺山修司さんによりこの作品が
生み出されたのは1967年のこと。


言うまでもないが50年以上も前に
この作品を書いた寺山さんはすごい。


40歳の男娼マリーは美少年欣也を
まるで籠の中の鳥のように可愛がり
自分を"お母さん"と呼ばせている。


言いつけを頑なに守ってマリーが
居間に放った蝶々を捕まえては
標本にし無邪気に遊んでいる欣也。


マリーが不在の時に押しかけて
外の世界は素晴らしいと欣也を
しきりに誘惑する美少女紋白。


そしてマリーを敬愛する醜女の
マリーと呼ばれている下男の妄想。


歪んだ愛と執着心と共依存。。。


断ち切りたいのに断ち切れない
母と子の残酷な愛憎を描いた作品。


寺山修司さん生誕80周年の2015年に
花組が上演したのを見逃していたので


猥雑でグロテスクで哀しいマリーの
世界を義太夫節しかも女性なのが


粋な花組芝居による実験浄瑠璃劇
「毛皮のマリー」観られて良かったクローバー


座長の加納幸和さんと終演後ににひひ音譜