旅路の同伴者 | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

旅路の同伴者

”在宅医療カレッジ31”の講師は
ニューヨーク訪問看護サービス
ホスピス緩和ケアで活躍する
チャプレンの岡田圭さんでしたひらめき電球


岡田さんはニューヨーク生まれ
金沢育ちで上智大を卒業した後に


再びNYに留学して美大で学び
ビジュアルアーティストとして 


ダンスの舞台活動を経験した後に
チャプレンの道に進む異色の経歴にひひ


チャプレンは聖職者を指しますが
教会だけではなく様々な場所で


多職種と連携し宗教に関わらず
患者や家族の苦しみ悩み痛みに
耳を傾け寄り添う役目をする人クローバー


2006年からニューヨークにある
訪問看護サービスホスピス緩和ケアで


スピリチャルカウンセラーとして
患者さんに寄り添っている岡田さん。


アメリカでの生活の方が長く
英語よりも日本語はどうしても
表現が堅苦しくなると言いながら


日頃の患者さんとの対話と同様
心を込めて語りかけてくれた言葉を
紐解いていきたいと思いますニコニコ


宗教者が医療や介護の現場に
介在することが無い日本と違って


ニューヨークではチャプレンも
多職種チームの一員だと岡田さん。


”病気だけでなく人を診ること”


ホスピスの役目は終末期を迎えながら
自分の人生の所有権を失った時間が


続いている患者さんが自分らしく
過ごせるようにサポートすること。


よく使われる”ケア”という言葉の
意味は”嘆きを共有する”こと。。。


臨床スピリチャルケアでは傾聴や
心を込めた寄り添いはもちろん


嘆きの原因になっている”痛み”を
理解するための活発な聴き取りを
岡田さんは心掛けているとのこと。


Why?Where are you?。。。


このWhereは単純な何処ではなく
根源的な何処なのだと思います。


ホスピスは病院や施設を指すと
思われがちですが場所ではなく


生活の質や人生の質をより良くする
支援をする緩和ケアの一部であり
 

その意味で患者の生活空間であり
固有名詞のある自分自身に戻れる
我が家もホスピスになり得るのです。


チャプレンの役割は問題解決ではなく
生きる意味、目的、繋がりそして


自分らしく最期まで生きられる
”家”を探す旅路の同伴者になること。


自分の言葉で体験を表現することで
自分のことが自分で分かってくる。


つまり答えを見つけるのは患者自身。


アーティスト的視点から岡田さんは
患者さんの旅路を家を壊すことに
例えていましたが丁寧に壊す作業を


することは実は建てるまでの工程を
見つめ直すことに繋がるとのこと。


自分の内なる家を上手に崩していく
手伝いをする中で患者さんの人生や
本質や思考など知ることができる。


(岡田さんは組み合わせの仕方と
言ってましたがこう意味かなとあせる)


さらに家族が再び建てられるように
一緒に作業をしていくというのは
まさにグリーフケアだと思いました。


多くの日本人は相手の顔色を見たり
こういうことは言ってはいけないなど


失敗を恐れて自己抑制してしまう
”日本教”だと揶揄していましたが


専門職だけではなく患者家族にも
このことは当てはまると思います。


患者さんにとって1番大切なことは
何かを想像してそして声に出すこと。


想っているだけでは伝わらないから。


「私たちは薬」薬とは”毒と癒し”


人と人が命と向き合う医療の現場で
対人関係の影響がゼロということが


あり得ないのはヒポクラテスの
時代から分かっていたと岡田さん。


時に患者さんの健やかな意識に
驚かされたり頷くことが多々あり


救うという上からの目線ではなく
大切なのは患者さんから学ぶ姿勢。


答えを探しているのは患者だけでなく
医療、看護、介護職も同じです。。。


だからこそ言葉の裏に隠された
本音や本質を汲み取れるように


創造力を駆使し対話を恐れずに
言葉を紡いで欲しいと思いますひらめき電球


1人1人が”善き死”を迎えるためにクローバー


来日中スケジュールがびっしり
詰まっている中で駆け付けてくれた
ニューヨークのチャプレン岡田さんにひひ


またじっくり”対話”をしたいです音譜