人を慈しむ。。。 | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

人を慈しむ。。。

宝塚花組「MESSIAH 異聞天草四郎」

明日海りおさんのカリスマ性が
遺憾無く発揮された作品でしたラブラブ


16歳で島原の乱を率いた謎の多い
天草四郎は倭寇の頭目だったという
斬新な設定にしたオリジナル作品ひらめき電球


何年か前に長崎の五島列島に数多く
残されている潜伏キリシタンの教会を
1つ1つ尋ねたことがありましたが


子供からお年寄りまで信者が
閉じ込められた座る余地もない


拷問小屋があった場所も見ましたが
キリシタンへの幕府による弾圧は
筆舌に尽くしがたいものでした。


そんなキリシタンの苦難の歴史と 
五島列島の景色に想いを馳せながら
観たメサイアは心に響きました。


復活祭の日に流れついた青年を
”今日から自分の息子四郎だ”と
受け入れた益田甚兵衛など


信仰により貧しくとも助け合い
人を慈しむことを忘れずに生きる
民衆の姿はとてもリアルでした。


”地獄のような苦しみに耐えている
貴方達を神はなぜ救わないのか”と
怒りを哀しみをぶちまける四郎。


”神は天の彼方にいるのではなく
貴方達の中に宿っているんだ”


その言葉に呼応し立ち上がる人々に
囲まれた四郎はまさにメサイア。


人心を惹きつけて止まない四郎を
複雑な思いで見つめる絵師リノ。


共に闘い果てることを許されず
キリシタンの生きた歴史を後世に 


伝えるという宿命を背負うリノを
柚香光さんが誠実に演じていました。


リノが祈りを込めて描く聖母マリアの
絵のモデル流雨を仙名彩世さんが。


人が人でなくなる哀しい歴史を
人間はなぜ繰り返すのだろうか


苦しみのない誰もが笑い合える
未来を築けているだろうか。。。


命をかけて信仰を守り平和を求めた
民衆の祈りが伝わる舞台でしたクローバー


惜しいのはフィナーレで四郎と
流雨が黄金色の衣装だったこと


皆と同じ普通の服で良かったかもあせる