きらきら眼鏡 | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

きらきら眼鏡

映画「つむぐもの」でお馴染み
犬童一利監督の渾身の最新作
「きらきら眼鏡」を観てきましたニコニコ


出逢いがあれば別れが必ず来る。。。


長く生きているとどうしても
別れを避けることはできません。 


哀しみは決して比べられませんが
もし貴方が大切な人と早い別れを
しなければならなかったとしたら。


先に逝かなければならない者は
”なぜ自分なんだ”と運命を呪い


”あの時にこうしていれば”と
残された者は自分を責めてしまう。


この映画の登場人物はみんな
心の中では大粒の涙を流しながら
それを必死に隠して生きている。


部屋にも職場にも溢れている本。


高校から交際していた恋人を
海での事故で亡くした明海は


読書に没頭するふりをして
日常をやり過ごしています。


明海役は新人の金井浩人さんで
何色にも染まってない感じが
この役にはまっていたと思います。


一冊の古本をきっかけに明海は
何気ない日常を輝かせ幸せに感じる


”きらきら眼鏡”をかけているという
年上の女性あかねに出逢います。


あかねを演じるのは池脇千鶴さんで
彼女には余命を宣告された恋人が。


厳しい現実を前に折れそうになる
心を奮い立たせるためだけでなく


きらきら眼鏡をかけているのは
見逃しがちな当たり前の幸せが
身の回りにあると気づくため。。。


”月が明るい夜よりも雨の日がいい”


私も母が亡くなった後に見上げる
雲ひとつない青空が嫌いでした。


天気が良くても一緒に出掛ける
母がもうそばに居ないから。。。


あかねの恋人役安藤政信さんが
平然と装うほど心の慟哭が伝わり


大切な人を失う経験をしている
明海に本音をぶちまける場面は
もう涙が止まりませんでした。


泣くのは母が死んでからと頑なに
思い込んでしまっていましたが


今思うと母と一緒に思い切り
泣いても良かったと思っています


どんなに辛くても生きたくても
生きられなかった人の分も生きる。


きらきら眼鏡をかけなくても
大切な人と一緒に見る風景や
一緒に過ごす日常は輝いている。


”一瞬一瞬が掛け替えのないもの”
母はそう私に教えてくれましたクローバー


観た後に空を見上げたくなる
映画「きらきら眼鏡」お勧めですニコニコ


新宿や吉祥寺で上映中ですので
足を運んでいただければと思います星


前作のテーマが”介護”だったので
トークショーでご一緒するという


ご縁があった犬童一利監督の
次回作もとても楽しみです音譜