かみのやま

吟行で山形県のかみのやまへ

上山には紫衣事件で流罪になった

沢庵和尚が過ごした”春雨庵”が

こじんまりとした佇まいですが

紫式部、ホトトギス、秋海棠

棗や竜胆など季節の花や実が

まずは秋雨が降る春雨庵で一句

「秋海棠 軒の秋雨 春雨庵」

春雨庵を気に入っていた沢庵和尚の

”花にぬる胡蝶の夢をさまさじと

ふるも音せぬ軒の春雨”にちなんで

そして上山出身と言えば斎藤茂吉

斎藤茂吉記念館には立派な赤松が

庭に咲く萩に止まる秋茜を見つけ

「秋茜 茂吉の庭で 雨宿り」

初紅葉も見ることが出来ました

句会のメンバーと共に宿泊した

日本の宿”古窯(こよう)”の若女将と

そしてこちらは一代で古窯を築いた

先代女将で「細腕繁盛記」のモデル

佐藤幸子さんでまもなく90歳に

俳句を考えながら旅をすると

目に移る景色、香り、息使いなど

五感をフルに活用することになり

緊張感もあり何倍も楽しめます

かみのやま吟行の最後に一句。。。

「垂乳根の 平成最後の 曼珠沙華」