想像する。。。 | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

想像する。。。

玉造小劇店配給芝居Vol.23
「眠らぬ月の下僕」を観劇星


旧満州を舞台にした近代史を
描き続けているわかぎゑふさんメモ


今回は3作目でまだ14歳の少年が
満蒙開拓団の一員として旧満州に渡り
時代に翻弄されていくという物語。


旧満州で国や軍に見捨てられた
主人公の溝口喜久雄は一緒に逃げる


小さな子供や女性と集団自決を
試みながらも1人命を取り留めます。


そして日本への思慕とは裏腹に
旧満州、シベリア、モンゴル
ドイツ、米国へと流されていく。


シベリアでは抑留生活を経験し
ドイツではスパイ活動に関わるなど
喜久雄は架空の人物ではありますが


戦中戦後に激動の人生を生き抜いた
実在の人物を登場させることで


まるでノンフィクションのように
近代史を紐解いていくのがお見事ひらめき電球


旧満州は”人の欲望”や”生と死”
”希望と絶望”などが渦巻いていて


劇的すぎるほどに劇的な題材だと
演出のわかぎさんは語っています。


過酷な運命を強いられた人達が
存在したのは遠い過去の話ではなく


悲劇を2度と繰り返さないためにも
私達に出来ることは想像すること。


人形を使うという大胆な演出と
150もの登場人物を10人あまりで


演じ分けられるのも役者達の
演技力が素晴らしいからこそアップ


死と隣り合わせの状況の中での
何気ない兵隊同士のやりとりに


お腹も空くしトイレにも行くという 
人間臭さを滲ませるユーモアに脱帽。


劇団”リリパットアーミーⅡ”の
皆さんの関西弁がこれまたずるいにひひ


果たして喜久雄は日本に帰れるのか
劇場でその結末を目撃して下さい星


舞台「眠らぬ月の下僕」は
下北沢のザ・スズナリにて
今月8日まで上演していますクローバー


大好きな花組芝居の役者さんも
出演してますのでぜひお勧めですラブラブ