130年の幕開け
高麗屋ゆかりの演目が並びます
「菅原伝授手習鑑」の車引と寺子屋
松王丸を車引では新幸四郎さんが
寺子屋では新白鸚さんが演じます
新幸四郎さん勘九郎七之助兄弟の
三兄弟はそのまま浮世絵にしたい
寺子屋ではなんと涎くり与太郎で
サプライズ登場したのは猿之助さん
”三代襲名をお祝いするために
一生懸命リハビリしてきたんじゃ”
花道を去る際の猿之助さんの
アドリブに客席から大きな拍手が
「寺子屋」は何度観ても奥が深い
幸四郎襲名の時に演じた松王丸を
37年ぶりに勤める新白鸚さんは
自分の息子を身代わりに差し出した
松王丸が首実験をする息詰まる
場面では悲しみを堪えた気迫の演技。
新歌舞伎座では初上演という
昼の部「箱根霊験誓仇討」では
勘九郎さんと七之助さんが夫婦役。
夫の仇討を成就させるために
また囚われた母親を助けるために
自分の命を差し出す妻の健気さ。
”刺し違える覚悟を目の中に見た”
仇に連れ去られたはずの妻が
夫と母の前に姿を現しますが
実はもうこの世の人ではなく。。。
命を賭した妻の願いが通じて
なんと足の病が治り歩けるように
箱根で仇役と奴の二役を演じた
愛之助さんは夜の部「角力場」でも
若旦那と放駒長吉の二役で大活躍。
愛之助さんの幅広い演技力はお見事
なんと言っても夜の部「勧進帳」
武蔵坊弁慶を新幸四郎さんが
源義経を新染五郎くんが演じます
弁慶役を1000回以上演じている
新白鸚さんはあえて舞台には立たず。
関守冨樫左衛門を吉右衛門さんが
歌六さん、芝翫さん、鴈治郎さん
愛之助さんと今世紀最強の四天王。
”一番厳しい関所を越えないと”
安宅の関越えになぞらえ口上で
こう表現していた新幸四郎さん。
曽祖父から受け継がれてきた
弁慶に憧れて歌舞伎が好きになり
歌舞伎をやり続けているぐらい
自分にとって次元を超えたものと
新幸四郎さんは語っていました。
そして松本幸四郎になることより
名乗って何をするかの方が大事とも
精神を受け継ぎながらも父とは違う
新たな松本幸四郎を創り上げるに
違いないと感じさせる弁慶でした。
そして気品と気高さが滲み出てくる
新染五郎くんの義経は花道で横顔を
見せただけで溜息がこぼれるほど
美少年で凛々しく麗しかったです
祖父と父以上に歌舞伎を愛する
まだ12歳の新市川染五郎くんの
これからの成長と活躍が楽しみ
壽新春大歌舞伎は今月26日までで
来月も襲名披露公演が続きます