アマデウス | 町亞聖オフィシャルブログ「As I am」Powered by Ameba

アマデウス

芸術の秋になりましたので
今月は観劇三昧しようかなとにひひ音譜


松本幸四郎さんの「AMADEUS」を
サンシャイン劇場で観てきましたひらめき電球

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1981年に9代目松本幸四郎になり
初めての現代劇がこの「アマデウス


そして来年白鸚を襲名しますので
幸四郎の名前では今回が最後です。

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”ラマンチャの男”の1200回上演は
超人ですがこちらも35年450回!?


「私がモーツァルトを殺した」


幸四郎さん演じる宮廷作曲家
サリエーリの独白の形で舞台が
進みますのでセリフ量の多いこと叫び


地位も名声も信頼も得ている
サリエーリでしたがモーツァルトの
才能に嫉妬し彼を貶めていきます。


何故ならモーツァルトは
神に選ばれた本物の天才だから。。。


にも関わらずモーツァルトは
幼稚で人としての品性の欠片もない。


彼を追い詰めることは自分に
才能を与えなかった神への挑戦。


ジェラシーは羨望の裏返しであり
モーツァルトの生み出す音楽に
触れる度に自分の凡人さを思い知る。


サリエーリの悲劇は音楽の真価を
見極められるのに創造できないこと。


ならば自分はモーツァルトを
殺したことで名前を残そうとまで


思い詰めたサリエーリの決意が
あまりにも憐れで切ない物語。


「悪意を感じとることが出来ない」


子供のように純粋で天真爛漫な
モーツァルトを演じるのは
ジャニーズWESTの桐山照史くん。


ただ音楽を愛する1人の少年のまま
世間からは才能を認められずに


次第に追い詰められていく姿にも
サリエーリとは違う憐憫が溢れ


幼い子供に戻ったように呟いた
”抱っこして”の言葉は胸に響きます。


「フィガロの結婚」や「魔笛」
「レクイエム」など現代では


あまりにも有名すぎる音楽の旋律が
全く違ったものに聴こえてきました。

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歌舞伎では早替わりは当たり前ですが
アマデウスでも老いて襤褸を纏った


サリエーリが舞台上でマントを
脱ぎ捨てるだけで場面が華やかな
宮廷の間に早替わりするのは見事。


鳴り止まないカーテンコールに
感謝の気持ちを込めて挨拶する
幸四郎さんにもグッときましたあせる


過去を告白するサリエーリの年齢と
重なる75歳の幸四郎さんが魅せる
「AMADEUS」は今月22日までひらめき電球