スカピン☆

宝塚星組新トップに就任した

紅ゆずるさんのお披露目公演

「スカーレット・ピンパーネル」

星組による2008年の日本初演と

2010年の月組の上演をどちらも

観ていますが私も大好きな演目

「スカーレット・ピンパーネル」は

紅さんが2008年の時に新人公演を

任された思い入れのある作品です

ロベスピエールによる恐怖政治で

貴族の粛清が次々と行われ

革命の嵐が吹き荒れるフランス。

紅さんが演じるのはイギリスの

貴族パーシー・ブレイクニー。

我が身を危険にさらしながら

スカーレットピンパーネルと名乗り

フランスの貴族を救おうとします。

愛する妻にも正体を隠しているため

次第にすれ違っていくのが切ない

剽軽でお気楽な貴族を装いつつ

熱い正義感に溢れるパーシーは

クールビューティでありながらも

大阪出身でお笑い担当でもある

紅さんに実はぴったりの役でした

トップになるとなかなか自分からは

笑いを取りには行かないものですが

紅さんらしく今回も爆笑シーンが

柚希礼音さん7年北翔海莉さん2年と

長く2番手時代を過ごした紅さん。

この時間は決して無駄ではなかった

”15年間、星組で過ごしたからこそ

組のメンバー全員に目配せできる”

紅さんもこう話していましたが

一曲一曲噛み締めるように丁寧に

歌い上げる姿に感動しました

ルイ・シャルルを助け出す場面で

サッと跪き”殿下”と優しく呼びかけ

この作品の大切なテーマ曲でもある

「勇気の歌」を教えるシーンの

パーシーの真の姿にも胸打たれます。

そして圧巻だったのは礼真琴さん

スカーレット・ピンパーネルを

捕まえるためには卑怯な手も

辞さない革命政府のショーヴラン。

地の底から響くような低音ボイスに

全身から漂う不穏なマイナスオーラ。

歌声は伸びやかで聞き惚れましたし

男役を従えてのダンスも抜群でした

三拍子揃った男役と言われる

礼真琴さんはキュートな娘役にも

化けられる演技力を持つ逸材

2番手の存在は非常に重要で

これから星組を紅さんと共に

盛り上げていくこと間違いなし

新生星組によるミュージカル

「スカーレット・ピンパーネル」は

来月11日まで上演しています